木曜から金曜にかけて徹夜。 土曜から日曜にかけて徹夜。 それでも(或いはそれだからこそ)思うように進まず、今日も仕事。 と思ったら、遅れの元凶が休みやがった。 電話をしても出やしない。 「連絡しろ」 とメッセージを入れておいたが、きっと連絡してこないだろう。
外に出ると夕焼け。 せっかくの日曜日だし、いつも通るのとは違う道を、散歩がてらに駅に向かった。 俺のすぐ前を歩く、母親に手を引かれた娘。 小学校の3年ぐらいだろうか。 「そろそろパパ帰る頃だね。 電話してみる?」 と母親が取り出した携帯を、 「うん、する」 と嬉しそうに受け取って、電話をかけていた。
「もしもし… パパ? もう帰った? うん… あのね…」
しばらく話して電話を母親に返した後、その子がとても嬉しそうなのが印象的だった。 「パパ、待ってるって。 早く帰ろうね」 と、何度も母親を見上げて手を引っ張っていた。
俺は子供は要らないが、あんな風に誰かの笑顔の理由になるのは、ちょっと羨ましいかなと思う。
テレビをつけると、 「留学する若い女性」 の特集だった。 夢の実現としての海外留学ならいいが、現実逃避っぽいのはどうかなぁ…なんて思いながら見ていたのだが、逃避は逃避でいいか。 俺には関係ないし。 そんな人にとって、観光じゃなくて留学ってのは、自分への言い訳も兼ねているんだろう。 そう言えば、俺も去年の今頃はタイにいたんだよな。 仕事だけど。