長沼公園へ行ってきた。
百草園〜高幡〜南平〜平山城址公園と割とよく歩くのだが、長沼公園にはこれまで行ったことが無かった。 南平に居たときは、歩くなら平山城址公園までだし、電車に乗れば高尾山に行く。 長沼ってのは、なんかちょうど中途半端な位置にあって、行くとか行かないとかの候補にすら登らない状態だったのだ。
で、その長沼公園。 霧降の道は、傾斜が緩くよく整備されていて、けっこう歩きやすい。 子供や年寄りの散歩にちょうど良い感じだった。 実際、老人会らしい集団が沿道の植物を観察しながら歩いていた。
丘陵の展望台(?)で、日野・八王子の町並みをぼんやり眺めていて、子供の頃に読んだ小説の場面を思い出した。
主人公の男の子が、足の悪い女の子を、見晴らしのいい高台に連れて行こうとする。 だけど女の子の足では、一番見晴らしのいいところまでは登れない。 結局、女の子には限界の、しかし男の子にはちょっと残念なところで妥協してしまう。 それでも、そこから見下ろす景色は、女の子にとっては素晴らしい景色だった。
確かこんな感じなのだが、なんて小説だったかな。 タイトルが思い出せない。 いや、タイトルだけじゃないか。 全体のストーリーもさっぱり思い出せない。 男の子も女の子も、その後あまり幸せではない人生を歩むことになったような気がするのだが、それも定かではない。
丘立浪草。
鎌首の蛇みたいな花の形に何の意味があるのか、ちょっと気になる。
長沼公園にも、真下に立てる鉄塔があるのだった。
小さな美術館の脇に、硝子の瓶が埋めてあった。 何かの幼虫でも育てているのだろうか。
全開の入り口の前に蚊取り線香。 効果があるのかな。
割れ落ちたらしい顎を繋ぎとめる鉄の紐。 新しい狛犬に置き換えないのは、信心深いからか、金が無いからか。 たぶん金だろうな。 片方だけを置き換えるわけにもいかないだろうし、両方が壊れるまではこのままで、なんてところだろう。 で、無事な片方は、 「こっちもそろそろ壊れないかな」 なんて目で見られるのだ。
自動車の墓地。 MR2のことを 「走る棺桶」 と言っていたのは、大学時代の友人だったかな。
ホーム近辺は5mおきぐらいに、こうした横にそれる線路を作っておく。 で、それを、運転手が自分の意思で切り替えられるようにする。 そうすると、誰かが飛び込んだときにひらりと躱せるかもしれない。
なんてことには、どう考えてもならないか。 どんなに多くの線路が交わっていても、自分の意思で選べる線路なんて1本も無いのだ。 これまでも。 これからも。