買い物帰りに自転車が壊れたと父が言ったのが、一昨日のことだったかな。
走りよったら、急にペダルが空回りしての。 見てみたら、後ろのギアのところが駄目になっとるんじゃ。 しょうがないけぇ、そのまま押してそこの自転車屋に持っていったんじゃけど、 「こりゃ中国製じゃけぇ、ここじゃあ修理できん」 て言うんじゃあや。 餃子もじゃが、やっぱり駄目じゃのう、中国製は。 買ったところの、なに、ダイクマにも電話してみたけど、修理するのに持ってこいて言うんじゃあや。 引き取りにはこん言うての。 あんなとこまで、自転車押して歩いていけるもんじゃないでよ。 遠い上に道も狭いのに。 それで、後でちょっと見といてくれるか? 修理できるようならするし、できんようならもう買い換えるけぇ。
そして今日。 明るいところに自転車を引き出して見てみた。
確かに後ろのギアが車軸から遊離しているが、これは元々こーゆー作りなんだろう。 ギアには、内向きにもギア(?)があって、これが車軸と噛み合うようになっているらしい。 試しに嵌めてみると、ぴったり嵌る。 が、すぐに外れる。 よく見てみると、はめ込んだギアが外れるのを防ぐためらしいC型の金具が、車軸にぶら下がっていた。 なるほど、この金具を車軸のすぐ外にある溝に嵌め込んで、ギアがずれるのを抑える仕組みになっているのか。 何かの拍子でこれが外れたから、このギアまで外れてしまったのだな。 まずギアを嵌め込んで、それからこの留め金を嵌め込んでやれば、修理完了。 しかし脱落防止用だけあって、この留め金を嵌め直すのは大変そうだな。
「どんな?」
「これを嵌め直せばいいみたいだよ」
「修理できそうじゃの」
「できるんじゃない? でも、専門家に任せたほうがいいと思うよ」
「そうかのぅ」
「専門の道具があれば簡単に出来るけど、家にある道具だと、難しいんじゃないかな」
「それならええよ、やるけぇ。 これを嵌めりゃあええんじゃろ? ちょっとこっちを持っとってくれ」
そうして、自転車を弄繰り回すこと1時間。 最初は、自転車を立てたままでやろうとして挫折。 次いで、抑えやすいように寝かせてやろうとして、やはり挫折。 結局、後輪自体を取り外して、二人掛かりで抑えつけて、ようやく嵌めなおすことが出来たのだった。
組み立て直し、チェーンの遊びとブレーキワイヤの張りを調節して、軽く試乗。
「いけそうか?」
「ん、大丈夫みたい。 でも、明日にでもちゃんと見てもらった方がいいと思うよ」
「そうかのぅ」
「だって、あんな苦労しなきゃ嵌らなかった金具が取れてたんだからね。 まだ保証書もあったでしょ?」
「そうじゃのぅ、まあ、念のため行っとくか」
「それがいいよ」
ってことで、一応修理完了。 それにしても、なんであの金具が外れたんだろう。 走っているうちにワイヤーでも巻き込んだんだろうか。 ま、何でもいいか。 とりあえず動くようになったし。 ちょっと疲れた。 でも、久しぶりにやったこうした作業は、結構楽しかったな。
今日もいい天気。