茨城県筑西市の父親の自宅を事務所として届け出、過去10年間に1億近い額を計上していたことが、参院選の公示前に発覚。 発覚当初、後援会の代表者になっている前茨城県議は 「事務所として使っていない。 私が代表として名前を使われていることも知らなかった」 と、また父親も 「事務所としては使っていない」 と発言していたが、その後、事務所であったと発言を翻す。 本人も、そこが事務所であったとし、 「政治資金規正法に基づいて適正に処理している」 と主張。 しかし参院選の惨敗後、疑惑で騒がせてしまった自分に敗戦の責任の一端があるとして、農水相辞任を安倍君に申し出、これを了承された。
というのが、赤木元農水相の事務所費疑惑に関する流れ。 ありがちと言えばありがちなんだけど。 しかしまあ、事務所費疑惑の中で自殺した松岡君の後任だってのに、なんで赤木君なのか。 ちょっとでも調べてれば、こんなことにはならなかったのに。 と、一瞬思ったが、よく考えてみれば、叩いて埃の出ない議員なんていないよな。 彼なんかマシな方だったのかも知れない。
ニュースでは、農水相辞任を 「事実上の更迭」 と報じていた。 だが、 「事実上」 とはつまり 「形式上」 は違うってこと。 そう、これは更迭ではなく、あくまで辞任なのだ。 彼は、疑惑で騒がれたことが参院選惨敗の理由の一つであるとは認めているが、疑惑そのものは認めていない。 これが更迭であれば、本人がどうであれ安倍君が疑惑を認めたことになるが、辞任の了承ではそれも無い。 結局のところ、これは政治家得意の曖昧な幕引きなのだ。 それを、 「事実上の更迭」 などと、疑惑の責任をとらせたかのような報じ方をするのは、曖昧な幕引きに加担しているのと同じことなのだ。
なんてことは、俺に言われなくても判っているだろう。 それでも 「事実上の更迭」 と報じるのは、これがメディアの力で獲得した結果だと思うからだろうか。