改装のために今月半ばから数年休館するというブリヂストン美術館に行ってきた。 現在、改装前の最後の展示 BEST of THE BEST を開催中。 タイトルについ洋服の青山の 「改装につき在庫一掃セール」 を連想してしまった。 改装の本気度はきっと全然違うのだが、どう改装したところで展示品は変わらないんだよな。
休館前の最後の連休ってタイミングなので、混んでいるだろうと予想してはいたのだが、予想以上に混んでいた。
展示は結構幅広い。 近代から現代の絵画をメインに、彫刻が少々、古代美術のコーナーもあった。 ちょっと残念だったのは、あまり広くない館内の一室をブリヂストン美術館の歴史の展示に当てていたこと。 そんなのはパンフレットの裏にでも載せておいて、もっと収蔵品を展示すればいいのに。
さて、ブリヂストン美術館が挙げるベストの中から、俺のベストは何だろうと振り返ってみるのだが、どれか一つってのは難しい。 なので、印象に強く残っているものを挙げてみる。
どちらかというと小さい作品なのだが、妙な押し出しの強さを感じる。 その印象は、ミュージアムショップで絵葉書になっているのを見ても変わらない。
水彩画だが、日本の工芸品っぽいキラキラ感がある。 あと、なんとなくグインサーガの挿絵っぽい。 いや、グインサーガの挿絵がモローっぽいのか。
睡蓮シリーズの一つ。 このシリーズはだいたいどれも 「ふーん…」 で終わっていたのだが、今日初めて良いと思った。 絵葉書サイズに小さくなると今一だけど。
広告を題材にした絵なのだが、その絵がまた広告に使われてそう。 あまり形を崩さないのが好きなのだが、この絵はグニャグニャの椅子も良い感じ。
紀元前24世紀のシュメールの石像。 これが一番インパクトがあったかもしれない。 まず見て驚き、作られた年代を見てまた驚いた。 シュメール人って凄いな。
一通り見た後、印象に残ったものをもう一度見て回った。 館内は大して広くないので、二周するのも気にならない。 二度目になると人混みがあまり気にならなくなるのは、やっぱり自分のペースで見ているからだろうか。
外に出てみると、俺が並んでいた時よりも行列が長くなっていた。
平和の鐘だそうだ。 同じような名前の鐘が全国各地にありそうだな。 で、どれも平和のためには大して役に立たず、無駄に金だけ食っているイメージ。 鐘だけに。
後ろのビルが、何だかモザイクがかかっているように見える。 平和の鐘の裏側は見せないってことか。
モザイクビルの端に立つキリン。 頭に乗せているのは王冠だろうか。 「麒麟の王」 と漢字で書くと凄い強そうだ。
カメラ任せで撮った夜景。 予想外に明るくてちょっと驚いた。
そうそう、ちょっと驚いたで思い出した。 駅で電車を降りてエスカレーターに乗っていたら、ホーム中程から 「すいませーん、人が倒れましたー」 なんて声が聞こえてきて、ちょっと驚いたんだった。
その場にいた人たちが一斉にそちらを見てた。 まあ、そうなるよな。 俺も何が起きたのか気になったのだが、残念ながら既にエスカレーターの上。 問答無用に上に運ばれてしまったのだった。 いったい何があったんだろう。