デパートで子供が刺された事件。 最初に知ったのは、仕事の息抜きにニュースサイトを見たときだった。
「デパートの中で子供が包丁で頭刺されたんだってさ」
「刺されたって、頭にグサって?」
「うん。 刺さったまま病院に運ばれたって書いてあるよ」
「ぷふっ…やば、刺さってるところ想像したら笑っちゃいました」
「コントみたいな、こんな感じで?」
「そうそう、でも、サイドからじゃなくて真正面から」
「あぁ、シャア専用ザクみたいな?」
「そう、それです」
「たぶん真っ赤だしね。 とりあえず3倍?」
「あはは、酷いですよね」
こーゆーのって、笑って言うことじゃないんだけど、それでも笑ってしまうのは、何て言うかこう 「リアリティ」 がないからなんだよな。 刺されることに対する感想は、自分が子供だったらと想像してのこと。 子供を殺されることに対しては、自分に子供がいると想像して、そこから更にその子供が殺されることを想像する、想像の2段重ね。 もちろん、子供のいない男がみんなそうって訳じゃないんだろうけど、少なくとも俺には、ちょっと遠い世界。
それはそれとして、この事件の報道にあらためて気になるのは、小学校に乗り込んで次々と子供を殺した宅間(だったかな?)のこと。 この事件の犯人である氏家は、早速子供の頃に過去を遡られて報道されていた。 卒業アルバムなんか持ち出されて。 こういった事件の報道って、やっぱりこうなんだよな。 その良し悪しは別にして。 宅間に対する報道は、何で離婚暦だけで終わったんだろう。 いろいろやってたのを俺が知らないだけか?