「ばれちゃあしょうがない」 という話。 読売新聞から。
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、気象庁が同原発から出た放射性物質の拡散予測を連日行っているにもかかわらず、政府が公開していないことが4日、明らかになった。
ドイツやノルウェーなど欧州の一部の国の気象機関は日本の気象庁などの観測データに基づいて独自に予測し、放射性物質が拡散する様子を連日、天気予報サイトで公開している。 日本政府が公開しないことについて内外の専門家からは批判が上がっており、政府の原発事故に関する情報開示の在り方が改めて問われている。
気象庁の予測は、国際原子力機関(IAEA)の要請に基づくもの。 国境を越える放射性物質汚染が心配されるときに、各国の気象機関が協力して拡散予測を行う。
同庁では、東日本大震災当日の3月11日から毎日1~2回、拡散予測を計算している。 具体的には、IAEAから送られてきた放射性物質の放出開始時間や継続期間、どれくらいの高さまで上ったかを、風向きや天候など同庁の観測データを加えた上で、スーパーコンピューターに入力し、放射性物質の飛ぶ方向や広がりを予測している。
放射能の拡散予測については、暫く前からネットで見かけるようになった。 ドイツ語とかロシア語とかの。 そういったものが無視できなくなってきたから公表したと考えるのは、まだ考えが甘いかな。 きっと、この先もいろいろでてくるんだろう。 水素爆発した原発の一部で、圧力容器の破損が見つかったとか。 高濃度の放射性物質がすでに飛び散っているとか。 で、その度にまた枝野君が言うのだ。
直ちに健康に害を及ぼすものではありません。
実際、低レベル放射線の被害が明らかになるのは速くても数年後だし、嘘ではないんだよな。 この台詞のいいところは、数年後に責められても、 「安全とは言ってません」 と返せること。 さすがは弁護士崩れ。
さて、東京電力だが、建屋内に溜まっている高レベル放射性廃液を貯蔵するために、 既に貯蔵済みの低レベル放射性廃液を海に捨てると発表した。
海洋に放出するのは、集中廃棄処理施設の約1万トンと5、6号機地下の約1500トンの計約1万1500トン。
だそうだ。 大量に海水を汲み上げてぶっかけているのだから、この先も建屋内に水は溜まる一方。 それが高レベル汚染されるってことは、圧力容器のどこかに穴が開いていると考えるのが自然だろう。 いよいよ駄目か。
思うに、海水をかけてる時点で廃炉は決定だし、だったらいっそ汚染水を循環させればいいんじゃないかな。 下に溜まっている汚染水を汲み上げて、冷やして、上からかける。 循環する水の汚染度はどんどん高くなるが、汚染した廃液を海に捨てなくて済むぞ。
あ、いや、東京電力は圧力容器に穴があいているなんて認めてないし、今後放射性物質が飛び散ることも無いと言ってるから、今の汚染度がMAXなのか。 後は、半減期の速い放射性ヨウ素がどんどん減っていくから、循環する水も着実に奇麗になっていくんだよな。 なんだ、汚染水の循環で、何の問題も無いじゃないか。
しかし、どうなんだろう。 すぐにバレるだろう嘘や隠蔽を重ねて保身延命を図るのも、バレても大した問題にはならないと思うからだよな。 この程度じゃ暴動やクーデターが起きたりしないと。 これを信頼と言っていいのかどうかは微妙だけど、ある意味、信頼されているんだよな。
「海外では、日本人の冷静さを高く評価している」 と報道されているが、これも、ねえ。 本当は呆れて馬鹿にしているのを、そんなニュアンスなんて分からないだろうと思って、感心されていると報道してるのかもしれない。 プラス評価されると、ますますそうしようと自己規制するものだからね。 その辺りの効果を狙っての報道なんじゃないかって気がするよ。