2006 05 06

神楽坂

友人に連れられて神楽坂に行ってきた。 神楽坂は初めてだが、なかなかいい雰囲気の街だった。 それなりに賑わっていて、しかしどこか落ち着いた雰囲気もあって。 連休さなかのちょっと早い時間だったのも良かったのだろう。

居酒屋で軽く飲んだ後、小さなバーで飲み直し。 10人も入れば満員の本当に小さなバー。 カウンターの中には白いスーツに蝶ネクタイの爺さん。 BGMの長唄とBGVのモノクロ邦画は、この爺さんの趣味だろうか。 洋酒のボトルがずらりと並ぶ景色に、意外に馴染んでいた。

とまあ、店はいい雰囲気だったのだが、ちょっと気になったのはマスターの爺さん。 微妙に嫌味なのだ。 例えば、 「お勧めは何ですか?」 と訊く友人に、 「お勧めと言われても、人それぞれ好みがありますからね。 甘口とか辛口とか。 その時その人が何を飲みたいかも違うでしょうし。 だからいきなりお勧めと言われても…」 なんて感じで。 もちろん、その後に 「どんなのが好みですか」 と続くし、その間笑顔を絶やさないのだが。

友人がどう取ったかは判らない。 全く気にしなかったのか、気にはなったけど流したのか、逆にこれぞプロだと賞賛したのか。 けど、俺に言わせりゃ、 「甘口と辛口とではどっちが好きですか?」 から始めればいい話。 前置きの背後に 「これだから素人は」 なんてのを感じてしまって、あまりいい気はしなかった。

けどまあ、これって自分の姿でもあるんだよなぁ。 「そんな大雑把に訊かれても答えられませんよ。 的を射た答えがほしいなら、的をきちんと示してください。 今の質問は、運用に関してですか? システムの内部処理についてですか?」 なんて、仕事でたまに言っている俺。 ま、言うときはたいてい嫌味を意図してのことなんだけど。 だからこそ、ああした態度に反発するんだけど。