三井記念美術館に 超絶技巧! 明治工芸の粋 を見に行ってきた。
前宣伝では象牙の加工品が一押しという雰囲気だったのだが、実際に象牙は象牙で凄かったのだが、印象に残ったのは七宝と金工。 これがもう予想を遥かに上回る超絶技巧。 特に金工は、何をどう作るかといった選択肢が広いこともあって、壷から蛙まで展示品の種類も豊富で飽きない。
技術的にそう凄いと感じなかったのが刺繍。 確かに精緻ではあるのだが、技術よりも根性の成果に見えてしまう。 絵の題材が西洋絵画風なのも俺にはマイナスポイント。
自在はレベルの差がかなりあった。 鯉や龍は良く出来ているのだが、昆虫はけっこう荒い。 金工が刀の装飾から発生したのに対し、自在は元鎧職人が多かったそうだ。 扱っていた物の大きさの違いが、その後の作品の細かさの違いになっているのだろうか。 まあ、装飾具と鎧とでは、使ってる道具から細かさが違いそうだよな。
薩摩焼は微妙。 技術的にも微妙だが、何となく大陸の臭いがする絵柄が微妙。 この違和感は何だろう。
館内は結構人が多かった。 一人で来ている人は静かに見てるのだが、連れ立ってきている人達は 「うわぁ」 なんて声を上げる。 ちょっと煩い。 警備員もそう思ったのだろう。 一番大きい展示室の入り口で 「もう少し静かにお願いします」 なんて注意をしていたのだが、静かになるのは注意された一瞬だけ。 俺の後ろにいたおばさんは 「これ見てると、声が大きくなるのはしょうがないよね」 とぼそっと呟いてて、ちょっと笑ってしまった。 まあ、その気持ちは判る。
神田駅を降りて歩いてきたので、帰りは東京駅方面へ。
三井記念美術館の前にあるビル。 ちょっとかっこいい。
歩道に広がる黒を、最初に見たときは間違ってペンキでもこぼしたのかと思った。 これはどうなんだろう。 いいのか?
日本橋の横にある日本国道路元標。 日本の道路はここから始まるのだ。
日本橋。
日本橋の上の高架に日本橋の看板を設置するのは、日本橋的にはちょっとモヤモヤするのではないだろうか。
橋の中央にいる龍。 これ自体はなかなか良い感じなのだが、高速道路の隙間を埋めるような配置になっているので、今一つ冴えない感じになってしまっていた。
高速道路の街灯も、ここ日本橋の上ではこんな感じ。 高速道路の間の中央ではなく若干偏っているのは、デザインなのか、整備点検を楽にするための工夫なのか、単に失敗したのか。
橋の端にいる獅子。 前足で押さえているのは、東京都の紋章か?
そうそう、都の紋章で思い出したのだが、都のシンボルマークについて。
都の木が公孫樹なのもあって、このマークも公孫樹だと思っていたのだが、実はこれ東京都のイニシャルTをデザインしたものなんだそうだ。
東京都のシンボルマークはその形状が都の木であるイチョウの葉を連想させることから「いちょうマーク」と通称されることが多いが、東京都では「イチョウではありません。このマークは東京都の頭文字であるTをデザインしたものです」と公式にイチョウの葉をデザインの由来とする説を否定している。 また、シンボルマーク選考委員会で副委員長を務めたデザイナーの榮久庵憲司は「決め手はシンプルで誰でも書けて、応用がしやすい点でした。そして、イチョウのようで、イチョウではない、その曖昧さもポイントです」とコメントしている。 なお、一般投票に諮られた他の最終候補作には都の木であるイチョウの葉をベースにしたデザインと明記しているものが複数存在した。
このような誤解が広まったのは制定当日の読売新聞東京本社版夕刊14面で「東京都のアルファベットの頭文字『T』と都の木イチョウをアレンジしたデザイン」とされたのを始め、多くの新聞が都の木であるイチョウの葉の形状をデザインと関連付けて報じたことが一因と見られる。
以上、Wikipediaから引用。
しかしこれ
イチョウのようでイチョウでない曖昧さ
なんて言ってるけど、曖昧さの余地無く明確にイチョウだよな。
曖昧なのは、曖昧さをポイントなんて言ってしまう選考委員会の頭の方だろ。
集団的自衛権について、時事通信社から。
安倍内閣が閣議決定した憲法解釈見直しによる集団的自衛権の行使容認をめぐり、与野党の幹事長らは6日のNHK番組で討論した。 自民、公明両党が行使の限定容認への理解を求めたのに対し、野党側は閣議決定への賛否が割れた。
自民党の石破茂幹事長は集団的自衛権の行使について、「承認は国会が国民の代表として判断する」と述べ、事前または事後の国会承認を法案に明記する考えを示した。
公明党の井上義久幹事長も「憲法下で許される自衛の措置としての武力の行使は、自国防衛に限定されることを明確にした」と述べ、行使には厳格な歯止めがかかっていると強調した。
野党側では、民主党の大畠章宏幹事長が憲法解釈変更の閣議決定は「立憲主義に反するものであり、撤回すべきだ」と主張。 共産、生活、社民の各党も「これまでの政府見解を180度転換するものだ」(山下芳生共産党書記局長)として、撤回要求に同調した。
一方で、日本維新の会から分党する橋下徹氏グループや石原慎太郎氏グループ、みんなの党は支持や理解を示した。 ただ、橋下氏グループの松野頼久氏と石原氏グループの山田宏氏はともに、「集団的自衛権でどこまでできるのか基本法で明示する必要がある」(山田氏)として、安全保障基本法の必要性を唱えた。
結いの党の柿沢未途政調会長は、政府が示した集団的自衛権行使を想定する事例について「個別的自衛権の範囲で(対応)できる」と述べた。
これ、ちょうど見てたんだよな。 他に見るものが無いからという消極的な理由で何となくだけど。
見ていた番組の出演者の発言がニュースの記事になっているのは、得をしてるのか損をしてるのか。 まあ、出演者の発言ってのはたいていダラダラしている上に主題に沿ってもなかったりするので、要旨だけまとまった形で見れるのなら、テレビを見ていた時間は少なくとも得ではない気がするな。 これが、抜き出された要旨が発言と違ったりすると、テレビを見ていたことで得した気にもなるのだが、この記事は、まあこんな感じだったよなって程度。
で、集団的自衛権だけど、これを戦争ができる国にしようとしているって批判するのはどうなんだろう。 戦争ができる国じゃないと、戦争で自衛なんてできないだろ。 できる国にしておいて、でも自分からは仕掛けないってのが、専守防衛ってことじゃないのかね。
議論とは別に、番組を見ていて気になったのが、説明で使われていたボードのイラスト。 司会者が出していたので、たぶんNHKが準備したものだと思うのだが、外国から避難してくるのが、子供を連れた母親なんだよな。 これ、大人の男はどこにいるのかね。 敢えて家族からお父さんを外すのは何故?
あと、社民党。 わざわざテレビに出てきて自分たちが馬鹿だとアピールするのは、いったい何が狙いなんだろう。 そういうプレイなのか?