1998 12 06

それでも

自分の家のCDラックから発掘した、鈴木祥子の CANDY APPLE RED が、いい。 聴いてると、なんとなく落ち着くような気がする。

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例えばライター。 まだガスが残っているかどうか知ろうと思ったら、火をつけてみることだろう。 だが、火をつけることは、ガスを消費することでもある。 「観測対象に影響を与えることなく観測することは出来ない」 というのはどんな場合にも言えることなのだが、 「まだあるかどうかを確認するために消費する」 というのには、なんだか哀しい矛盾を感じるのだ。

ひょっとしたら、愛情なんてのも、そうなのかもしれない。 言葉やセックスで愛情を確認しようとして、そのたびに少しずつ失われているのかもしれない。 求めることが即ち終わりを早めてしまうことであるとすれば、それはなんとも救われないことではないか。

ふと、そんなことを考えた。