2002 05 07

連休明け

今日から仕事で、すっかりダウンな気分になっているところに雨。 寒い。

そんな世間の冷たい雨も届かない地下鉄通路でのこと。 向うから歩いてくるのは、なかなかきわどい露出の綺麗なお姉さん。 丈の短いジャケットの前を開けて、その下のシャツも胸の開き具合が大胆で、さらにおへそがチラチラと。 俺の前にエスカレーターに乗って、カツカツとヒールを響かせて登っていく後姿は、これまた大胆に深い後ろスリットの黒のタイトスカート。 白い脚の内側が覗く。 あ、右脚だ。 今度は左脚。 右、左、右、左…当り前のことに新鮮な感動を覚える俺。 上弦の月と下弦の月が交互に出ているようではないか。 と、突然絵を描きたくなる。 あぁ、描きたい。 その脚に。 いや、脚だけじゃない。 脇腹にも、背中にも、おへその下にも、胸の谷間にも。 その昔、 「柔肌の熱き血潮に触れもみで、寂しからずや道を説く君」 と詠った人がいた。 今、俺が答えよう。 柔肌に、熱き血潮で描きたい。 そして、サイボーグ009の言葉を思い出す。 あとは勇気だけだ!

そこで目が覚めた。 時計は6時を少し過ぎたところ。 外は雨。 だらだらと着替えて、面倒だから朝食は無しにして、電車に乗って、地下鉄に乗り換えて…と、夢に見た道を辿ったけど、きわどい露出の綺麗なお姉さんはいない。 改札を出てすぐのところに貼ってあった 行方不明の女の子を捜してください の紙が、今日は無くなっていた。 女の子は見つかったのだろうか。

しかし、ほんとにやる気なしだな。 ついでに勇気も無い。 ふにゃふにゃ魂。

昼咲月見草

草の間にひっそりと咲いていた、昼咲月見草。 昼に咲いたのでは、満足に月も見れないだろう。

なんてことを考えているうちに、 「風太郎の絵」 という小説を思い出した。

笹カマボコ

ふと振り返ると、足下に笹カマボコ。 酷く殴られたように見える。 山本小鉄の顔に直接手足をつけたようにも見える。

絡みつく

草の葉に絡みつく蔓。 意外にダイナミック。 何と言うか、こう、根性を感じるね。 ぐるぐる巻きつく方にも、巻きつかれてなお倒れない方にも。

死の予感

ちぃちぃと鳴く声がすぐ近くから聞こえて、辺りを見回すと、まだ羽根の伸びきらない雀の雛が溝の中にいた。 巣から落ちてしまったのだろう。 腹が減っているのか、不安なのか、一生懸命に親を呼んでいる。 しかし、どんなに一生懸命呼んだところで、巣から落ちてしまった雛のところに親はこない。 こいつ、たぶん死ぬだろう。 できることなら助けてやりたいと思うが、思うだけで、俺は何もしない。