ここ数年、暖かくなるとトンボを見に片倉に行っている。 今日も、そろそろかなと思って行ってきたのだが、トンボ的にはちょっと早かったようだった。
今は菖蒲の季節。
そういえば、この片倉城址公園の存在を認識したのは、ぶらり途中下車の旅で紹介されていたからだったんだよな。 その時も菖蒲の盛りで、確か舞の海が紹介してた。
「すごい咲いとるのぉ」
「そうだね。 結構長く京王線沿いに住んでるけど、近所にこんなところがあったなんて知らなかったよ」
「近所なんか?」
「電車だと、各駅で5つ目だから10分ぐらい。 駅からちょっと歩くと思うけど。 行ってみる?」
「行ってみる」
そんな感じで父を連れて。
しかし、行ってみたら菖蒲はほとんど終わっていたんだよな。 まあ考えてみれば撮影は放送よりもかなり前だろうし、テレビで盛りを見てから行ったのでは、花期の短い菖蒲が終わっているのも当然ではあるんだけどさ。
その代わりってことでもないんだろうが、トンボがやたらたくさんいて、俺にはむしろ嬉しい誤算だった。 そして今に至る。
猩々蜻蜓(ショウジョウトンボ)
既に全力で赤い。 体だけではなく羽根も、付け根の方が赤いのだ。
黒糸蜻蛉(クロイトトンボ)
産卵中。 前が雄で後ろの黄色いのが雌。
塩辛蜻蛉(シオカラトンボ)は、色が全く違う雌には麦藁蜻蛉(ムギワラトンボ)と別の名前が付いているのだが、黒糸蜻蛉の場合は全然黒くない雌も黒糸蜻蛉。 この扱いの違いはなんだろう。 昔は何か違う名前があったけど、廃れてしまったのかな。 或いは黄糸蜻蛉と誤認されていたとか。
画眉鳥(ガビチョウ)
見れば名前に納得する特徴的な顔だけど、鳴き声も特徴的。 森の外れの低い枝で、良い声で鳴いていた。
その鳴き声が、高尾山を歩いている時にもよく聞こえてくるし、家にいても高幡不動の森から聞こえたりもする。 なので割とありふれた鳥だと思っていたのだが、実は特定外来生物なんだそうだ。 ペット用に中国から輸入されたのが、逃げたり捨てられたりで広がったらしい。
声が大きいのは大陸出身だからか。