2007 04 09

ガキの使い

「阪神大震災では、自衛隊派遣要請が遅かったせいで2000人が死んだ」 という石原君の発言。

派遣要請が遅くなったことが被害の拡大に繋がったのは確かだが、それは彼の言う2000人よりももっと少なかったんじゃないかと思う。 まあ、実際どうだったのかは判らないのだが。 いくつかの検証を見たが、数字には結構幅があった。 でも、2000人は無かったような。

村山首相を肇とする時の政治家連中に、批判されるだけの責任・過失はあったと思うが、だからと言って数字を勝手に膨らませて批判するのも拙いだろう。 相手は、その数字のみを取り上げることで、批判の正当性を打ち消すことが出来てしまうから。

ところで、石原君はなぜこんな事を言ったんだろうか。 そりゃ記者が質問したからだよな。 想像するに、東京オリンピック開催で増加すると思われる外国人犯罪から、都の防災体制に話が及び、そこで 「大規模な震災などでは、自衛隊派遣を直ちに要請する」 というような話があったんだろう。 その流れの中で、 「阪神のときには、首長の判断が遅れて2000人が死んだからね。 東京ではそんなことにはさせんよ」 なんて言ったんじゃないのかと思うのだ。

んが、記事には、彼の発言のメインが何だったのか、記者がどんな質問をしたのか、一切無し。 記事にあるのは、 「あいつがこんな事を言ってましたよ」 「こいつは言われて怒ってますよ」 だけ。 まあ、今に始まったことではないのだが。