ルノワール
土曜日が出勤日で月曜日が休み。 何故そんなことになっているのかは判らないが、折角の世間的平日の休日。 ちょっと空いていることを期待して、国立新美術館に ルノワール展 を見に行ってきた。
結論から言おう。
ルノワールはデブ専
だいたい時代の順に作品が展示されているのだが、描かれる女性が、初期はまだぽっちゃり程度だったのに、歳を取るに従って太っていき、晩年の自称最高の作品 浴女たち(ニンフ) ではもうダルンダルンのだらしない体に。
時代の様式や流行じゃない。 当時はむしろ腰が細いのが流行のはず。 実際、展示されていた他の画家の夜会の風景では、描かれている女性はコルセットで締め上げたような細い腰ばかりだったし。
その反動で絵があんな風に進化したのだろうか。 どんどん腰を締め上げいくのが女同士の張り合いからのことなのに、なぜかそれを男のためにやってるように言われて、でも面と向かって抗議もできず、募る思いをひたすら絵に…
ないか。 奥さんもデブだったようだし、きっと楽しいデブ専ライフだったのだろう。
とまあ裸婦についてはどうかと思うが、その他の作品は、なるほどこれは人気が出るだろうなと思わせるものが多い。 ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会 は絵から雑踏のざわめきが聞こえてきそうだし、 草原の坂道 を見ると草の匂いを思い出す。 この辺りの作品は生き生きしていて、何かしら見ていて響くものがある。
逆に静物画は今一つ。 風景画では良い感じだった印象派っぽいタッチは、静物画には合わないように感じた。
肖像画は、男は良い感じなのだが、女は テオドール・シャルパンティエ夫人 以外はどれも微妙。 この違いは何だろう。
あと、猫。 《ジュリー・マネ》あるいは《猫を抱く子ども》 に描かれている猫が凶悪に可愛いかった。
だいたい同じ時代の他の画家の作品も幾つか展示されていた。 そっちで印象に残ったものは三つ。
- 宴の情景 あるいは ムーラン・ルージュでの宴の情景
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あまり上品ではなさそうな酒場の風景。 舞踏会や夜会といった上品な場の絵と比べるとかなり猥雑で気楽で楽しそう。 赤と黒のコントラストも目を引く一因。
- 夜の宴
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絵の雰囲気が他と全然違う。 現代生活を描くコーナーにあるのだからきっと現代生活を描いているのだろうが、淡い色彩は森の妖精を思わせる。
- 白い帽子の女性
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解説には、ルノワールのふくよかな女性像に影響を受けたとあるが、どんなフィルターを通したらこうなるのか。俺にはさっぱり判らない。 それでいいのか?
どの展覧会でもだいたい同じことを思うのだが、実物大の絵は迫力が違う。 全然違う。 これまで印象派にあまり良いイメージが無かったのだが、それは本や絵葉書程度の大きさでしか見てこなかったからかもしれないな。

美術館内に吊り下げられていた、人形のような何か。