2005 06 10

眠れない夜には

ずっと今日だと思っていたボーナスの支給日が、実は来週だった。 まあ、だからどうってことも無いんだけど。 何が欲しいって訳でもないし。 ああ、いや、俺は確か新しい携帯電話を欲しがっていたはずなんだよな。

「渡邊さん、B型ですよね?」

「血液型ならA型だよ」

「え? 俺、絶対Bだと思ってましたよ」

「なんで?」

「いろいろ見てて」

「そういえばB型って酷い扱いだよね、血液型診断だとさ。 社会不適合みたいなさ」

「あはは… 」

「俺もそんな風に見えるのかな? まあいいけど。 実際、時間にはちょっとルーズだし」

「そうですよ。 10時に来るはずが、いつの間にか10時半確定だし」

「それはほら、10時半に来た方が電車が空いてるからね。 あと、やっぱり朝は眠いし」

「まあ、そうですよね」

「けどまあ、待つのが嫌だから必ず5分遅れていきますなんて奴から言われたく無いけどね」

「あはは… 」

「そうそう、最近、なかなか眠れないんだよね」

「眠れないときは、玉葱がいいらしいですよ」

「食べるの?」

「いや、刻んで枕元においておくと、眠れるんだそうです」

「ふーん… 匂いが効くのかな。 アロマテラピーみたいな」

「何だったかな。 何か、揮発する成分がどうとか」

「でもさ、玉葱切ってても眠くならないよ?」

「そうですよねぇ… 」

で、ちょっと検索してみたら、眠れないときには玉葱がいいってのが、けっこうたくさん見つかった。 刻んで枕元に置いとくといいってのも、その通り。 揮発する成分がどうとかも。 ということで玉葱を一つ買ってきたのだが、刻むのが面倒なんだよな。 この玉葱は、きっとこのまま腐っていくのだろう。 そして今夜も眠れない。