3時半からの会議の準備をしていたところで揺れ始めた。 すぐに収まるかと思ったら、そのままどんどん激しくなって、何故か半笑い。
一旦収まって、久しぶりに凄かったねなんて言ってたら、更に強力なのが追撃。 多くの人が自主的に机の下へ。
気がつけば、サーバールームで作業していたはずの中国チームが、隣の机の下に。
「どうしたの? わざわざこっちまで来て」
「あっちは寂しいです」
ちょっと可愛いじゃないか。
ようやく揺れが収まって、会議の準備を再開。 が、若手に手伝ってもらって印刷した資料を綴じていたら揺れ再開。 さっきよりは緩い感じ。
「身の危険を感じたら、こんなの投げ出して机の下に入ってね」
「はい。大丈夫です」
何が大丈夫なんだろう?
ようやく綴じ終わった辺りで、庶務さんが防災頭巾を配り始めた。 「外に避難します!」 との声も聞こえてくる。 「?」 な顔をしている中国チームに、早くもかぶっている他課のおばちゃんを指して、あんな感じと使用方法説明。 何故か大受け。
何となく和んだところで、避難準備を指示。 荷物とか、上着とか。
「渡邊さん、彼等を連れて行ってください。小学校のグランドです」
「連れてくのはいいけど、小学校ってどこですか?」
「さあ…」
「…」
まあ、適当に誰かについていけばいいか。
この判断は映画だと死亡フラグだが、現実は甘い。 無事小学校へ。
クソ寒い中、30分ぐらいダラダラ。 ワンセグで見た津波が凄い。 家も船も自動車も、まるで砂浜に並べたミニチュアのように流されていた。
「この後の会議、どうしますか? 後で戻ってやります?」
「今日は無理でしょ」
「でも、やらない訳にはいかないですよね。 明日とか?」
「じゃあ明日。 メンバーはちょっと足りないけど」
と、それだけ決めて解散。 帰宅するなり、会社の食堂で電車の運転再開を待つなり、各自判断で行動することとなった。
一応駅を覗いてみたが、電車復旧の目処無し。 バス。 長蛇の列だが、到着は30分以上先。 タクシー。 更に長蛇の列だが、肝心のタクシーが全く来ない模様。 ということで、風邪で頭が痛いにも関わらず歩いて帰ることにした。 およそ一時間半。 しかし、散歩が趣味だけあって、歩いていると意外に楽しくなってきた。
自宅についたのは6時過ぎ。 被害ほぼ無し。 本棚の上の蛙が飛び降りていたぐらい。 炬燵に入っていたら足がつった。 今日はこれが一番痛かった。