先日、電車の中で向かいにいた中学生ぐらいの女の子がしていた話し。
「最近、四葉のクローバーって見ないよね?」
「そう? そうでもないよ」
「え、じゃあ、どこにあった?」
「えーと、なんだっけ、あの、テニスコートがあるところ」
「あ、判るかも。 今度探しに行こうかな」
「どうしたの、いきなり。 欲しいの?」
「うん、ちょっとね」
「えー、何か気になる。 どうして?」
「うん、だから、ちょっと」
新聞を読んでて、不意に思い出した。
四葉のクローバーが欲しかったらしいのだが、そこで俺が電車を降りたので、理由は判らないまま。 何かの呪いだろうか。 今時、あれが幸運の徴だなんて信じる人はいないと思うが、そうした迷信に縋りたい気持ちになることもあるのかもしれないな。
彼女は、その後、四葉のクローバーを探しに行ったのだろうか。 そして見つけたのだろうか。 見つけるまでに、いったいどれだけの三つ葉のクローバーを蹂躙したのだろうか。
世の中の大半の人は三つ葉のクローバーなんだよなぁ…なんて、しみじみと思う、誕生日の俺。 「まじない」 って、漢字だと 「呪い」 と書くのだと、今日初めて知った。