2015 08 11

免許返納

父に運転免許更新の案内が来ていたのだが、そこに認知症の検査もすると書いてあった。

「免許の更新の案内が来てるけど、どうする?」

「どうするって、毎日運転しとるんじゃけぇ免許は要るじゃろう」

「もう10年ぐらい運転なんてしてないよ。 そもそも車がないんだけど、それは判ってる?」

「車はあるじゃろ。 駐車場に2台ある」

「駐車場はどこにあるの?」

「…向こうの方」

「向こう、ね。 そこに2台あるの?」

「…あるはず」

「その車はなんでそこにあるの?」

「そりゃ乗って来たけぇよ」

「どこからどこへ?」

「広島からここまで」

「ここってどこ?」

「田辺」

「ここは東京なんだけど。 ほら、これ、宛先の住所は東京都になってるよね」

「…ほうじゃのぅ」

「2台あるのもおかしいよね。 1台ならそれに乗ってきたで済むけど、もう1台はどうしたの? 一旦乗ってきて、電車で戻って、またここまでもう1台を運転してきたの?」

「…判らん」

自動車は10年ぐらい前に廃車にしてから一度も運転していない。 駐車場の契約はしてないし、もちろん家に自動車は1台もない。 自家用車と社用車の2台があったのは、もう30年ぐらい前の話。 運転は体で覚えているから、やればきっとそこそこできるんだろうが、見当識がどうしようもない。 認知症の検査がどんなものかは判らないが、まず引っかかるだろうし、仮に引っ掛からなかったとしてもこの状態では運転なんてさせられない。

ということで、免許の返納をすることにした。 一応本人の了解のもとだが、たぶん何のことか判っていないし、明日には忘れているだろう。

免許の返納は警察署でもできるというので日野警察署に行ったのだが。 実際の返納手続き、身分証代わりの運転経歴証明書の発行は府中の運転免許センターでするそうで、今日やったのは書類の記入と運転経歴証明書の引換券の受け取りだけ。 運転経歴証明書が発行されて日野警察署に送られてきたら連絡するので、都合が良いときに取りに来てくれとのことだった。

自主返納をすると ちょっとした特典 があると資料を渡されたのだが、その内容が微妙。 使う機会がなさそうなものばかりなんだよなぁ。