NHKのど自慢大会は、父が好きなので毎週のように見ている。 見させられている、とも言うが。
そのチャンピオン大会が今日だったのだが、ゲストがSMAPで 世界に一つだけの花 を歌っていた。 順位をつけた中から更に順位をつけるチャンピオン大会で、何故この歌なのか? と、タイトルを聞いた瞬間は疑問だったのだが、聴いているうちに、自分らが一番下手なことの言い訳に聞こえてきた。
まあ色々事情があるんだろうが、NHKも可哀想なことをするよなぁ。
CIAの前身組織が第二次大戦の頃に使っていたという、敵対組織の生産性を下げるためのマニュアルがCIAのサイトで公開されているのだそうだ。 その和訳がこれ。
- 「注意深さ」を促す。 スピーディーに物事を進めると先々問題が発生するので賢明な判断をすべき、と「道理をわきまえた人」の振りをする。
- 可能な限り案件は委員会で検討。 委員会はなるべく大きくすることとする。 最低でも5人以上。
- 何事も指揮命令系統を厳格に守る。 意思決定を早めるための「抜け道」を決して許さない。
- 会社内での組織的位置付けにこだわる。 これからしようとすることが、本当にその組織の権限内なのか、より上層部の決断を仰がなくてよいのか、といった疑問点を常に指摘する。
- 前回の会議で決まったことを蒸し返して再討議を促す。
- 文書は細かな言葉尻にこだわる。
- 重要でないものの完璧な仕上がりにこだわる。
- 重要な業務があっても会議を実施する。
- なるべくペーパーワークを増やす。
- 業務の承認手続きをなるべく複雑にする。 1人で承認できる事項でも3人の承認を必須にする。
- 全ての規則を厳格に適用する。
相手組織に送り込んだスパイにこういったことをやらせていたらしい。
身近な組織を振り返ると、スパイにやられてるっぽいところばかりで 「あー…」 なんて感想しか出てこない。 実はスパイだらけで、もうスパイの方が非スパイよりも多いんじゃないかと疑ってしまう。
しかしスパイの方が非スパイよりも多いなら、それはもうスパイと呼べないような気がするな。 じゃあ何と呼べばいいのか、言ってる俺にもわからないけどさ。
それはそれとして、気になるのは、これを掲載しているのがCIAだってこと。
このマニュアルって、何時如何なる場面でもダメって訳じゃないよな。 スピーディーに進めて失敗してもスピーディーに取り返すとか、とにかくスピード命で進めるのも有りだとは思うが、失敗が取り返しのつかないものって場合もあるし。 そこに触れずにただこうして組織をダメにするとだけ書かれていると、逆に慎重に会議を重ねて上手くいっている組織にその長所を捨てさせることが目的なんじゃないかと疑ってしまう。
いや、CIAなら、CIAという看板の下ならそうした疑いを受けることも織り込み済みだろうか。 だとすれば、こうしたマニュアルをCIAとして公開することで、ダメだと言ってるが実はいいものではないかと疑わせて、捨てることをためらわせるのが目的か。 これなら、わざわざスパイを派遣しなくても済むし。
いやいや…
と、じゃんけんで先に 「俺はグーを出す」 と宣言されたときのような葛藤が生じるのだった。
まあしかし、このマニュアル通りの組織って、責任の所在が分散してて、個人の責任が曖昧になるんだよな。 ある程度大きな組織になると、わざわざスパイを送り込まなくても勝手にダメになりそうなものだが。 こんなマニュアルを作るのは、アメリカではそうじゃないってことだろうか。 それはそれで嫌な組織って感じだが。