1999 08 12

死体で始まった日

今日から盆休み。 何もしないで、ひたすら怠惰に過ごしたい。 大怠惰、逆から読んでも大怠惰。

昨日の朝、会社に行こうと家を出たら、ドアの傍に蝉が落ちていた。 仰向けで、もう死んでるのかと思ったが、ちょっとつついてみるとゆるゆると足が動いて、まだ生きていた。 でも、程なく死ぬだろう。

階段を下りたところで、猫が死んでいた。 最初に見たときは、寝転がってるんだと思った。 見たところ外傷はなく、毛並みもまあまあで、口から血を流してるなんてこともない。 何故こんなところで死んでいるんだろう? 開いたままの猫の目に、 「死んだ猫に見つめられるってのは、あんまり気持ちのいいもんじゃないな」 なんてことを思いながら、そのまま会社に向かった。

夕方、仕事から帰ってきたら、猫の死体はもうなくなっていた。 誰かが片づけたのだろう。 片づける? 燃えるゴミにでも出したのだろうか。

階段を上ると、朝の蝉が死んでいた。