夕焼け

欠けているように見えるところは影なのだが、この影がなかなか奥が深かったりする。
太陽は直径で地球の100倍ちょっと。 なので、日中に太陽が作り出す影は基本的に先細り。 例えばビルの影でも、そのビルから遠去かると、どこかで必ずビルの見た目の幅よりも太陽の見た目の幅の方が大きくなり、太陽がはみ出してしまう。 その距離が地表で取れるかどうかという別の問題はあるが、理屈ではそう。
しかし夕焼けの時間帯、太陽が沈み切る直前の場合は、例外的に先太りの影ができる。 これは、太陽が丸いため。 太陽が地平線に半分沈んでから先は光る部分の幅はどんどん小さくなって、沈み切る直前は点光源となるため、このときにできる影は先太りになるのだ。
まあ理屈通りにいかないのが現実で、実際に点光源になることはないのだが、地平線上に残って見えている太陽の幅よりも影を作り出すものの幅の方が大きくなるタイミングはあって、そのときにできる影は先太り。
写真の影も、そんな状態なんじゃないかと思うのだ。 だからどうってこともないんだけどさ。
せっかくだから、地球が太陽を隠せなくなる距離を計算してみよう。
地球から太陽と逆の方向に離れると、ある距離で太陽と地球の見た目の大きさが等しくなり、それ以上先では地球の方が小さく見えるようになる。 求めるのはこの距離。
地球の半径を re 太陽の半径を rs 地球の平均公転半径(つまり太陽との平均距離)を R とする。 求める距離を x とすると、x と re を2辺に持つ直角三角形と、x + R と rs を2辺に持つ直角三角形が合同になるので、次の式が成り立つ。
x / re = ( x + R ) / rs
これを x について解くと
x = rs R / ( rs - re )
実際の数値はそれぞれ以下の通り。
地球の半径 re | 6,400km |
---|---|
太陽の半径 rs | 695,500km |
公転の半径 R | 149,600,000km |
これらを式に適用すると、
x = 6400 * 149600000 / ( 695500 - 6400 ) ≒ 1,389,400 km
となる。 だいたい地球100個分。 地球と月との間の平均距離が 384,400km だから、そのおよそ3.5倍。 意外に遠いな。