復興にはまだ程遠い新潟では、避難所に偽ボランティアなんてものが入り込んでいるのだとか。 配給の食料目当てに入り込み、何もしないでゴロゴロしているらしい。
そんな偽ボランティアの一人が捕まったというニュースで、捕まる前の取材映像が流れていた。 布団の上に座り、眠そうな顔で大欠伸をしながら、質問に答える男の映像。
「眠い?」
「いや、平気ですよ」
「欠伸、我慢できない?」
「大丈夫です」
「じゃあ我慢して」
ニュースで流れた映像は、わずかにこれだけの会話をするもの。 適当にピックアップして取材したのに偶然引っかかっていたのだろう。 取材者は、この男が偽ボランティアであるとは、取材の時点では知らなかったはず。
で、何が気になるかと言うと、取材する姿勢なんだな。 避難所に暮らす人に対して、欠伸の我慢を要求するという姿勢。 それが礼儀としての要求なのか、見る側の同情心をかきたてるのに邪魔な要素として排除しようとするものか、俺にはよく判らない。 よくは判らないが、それでも、あんな生活をしている人に向かって欠伸の我慢を要求するのはどうかと思うのだ。
もちろん、偽ボランティアは許せないんだけどさ。
これとは関係ないけど、立ち入り禁止区域に取材と称して勝手に入って、戻れなくなって、自衛隊のヘリに救助されたマスコミ関係者ってのがいたんだったはず。 確か Yahoo! News で見たと思ったのだが、記事が見当たらない。 削除されたかな。