始めて自衛隊が海外に出たのは、確かカンボジアだったかな。 程々に落ち着いて、 「民間人が行っても安全だから」 なんて間の抜けた理由で派遣された。 ちょうどその時、宮沢君が東南アジア歴訪の旅をしていたのだが、その国にだけは立ち寄らなかった。 「特に訪問する必要はないと判断した」 なんてことを言っていた記憶がある。
ペルーの日本大使館が占領されていたとき、外相だった小渕君は、一瞬ペルーに行って、あっという間に帰国した。 そのとき、 「この後の予定は?」 と記者に質問されて、 「何でそんなこと訊くんだ」 と不機嫌に答えたという。
周辺事態法では、これまでの 「直接攻撃を受けた場合」 から更に踏み込んで、 「日本に危険が及ぶ可能性がある事態」 に対して、自衛隊が出動することになるらしい。 かつては 「相手が攻撃するまでは攻撃してはいけない」 なんてことになっていたが、その辺は大幅にゆるむのだろう。
自衛隊の扱いを政治家が口にする度に、俺はいつも思う。 おまえは何をしているのか? と。 「危険なところに行け」 との決定を受けて自衛隊が出動しているとき、それを決定した人は、何処で何をしているのか? と。 それが、子供っぽい問であることも、自分にそのまま返ってくる問であることも判っている。 それでも俺は、その決定を下す人に訊いてみたい。
そうそう、PKOで派遣された自衛隊だが、現地では、自衛隊と英語で(何と言うのか忘れたが)言っても通じないので、 Japanese Army なんて自己紹介していたそうだ。