多摩森林科学園に行ってきた。 ぶらり途中下車の旅でここの桜保存林が紹介されていて、ちょっと行ってみたくなったのだ。 幸い快晴の花見日和だし。
森林科学園という看板だが、園内は基本的に林。 森って雰囲気の場所はあまり無い。 まあ、新緑にも少し早い季節だから、そう感じるのかもしれないが。
この樹も、いかにも管理されているって感じがする。 良くも悪くも。 下枝刈りとか、これだけ高いと大変だな。
胸赤蟻(ムネアカアリ)
高い樹を見上げ疲れて、下を見たらそこにいた。 大量のアブラムシを放牧(?)中。
桜保存林はいろんな種類の桜があって、それぞれ花の時期も微妙に違う。 今ちょうど満開なのが山桜。 陽に透ける花弁が奇麗。
風が吹くと桜吹雪が凄いのだが、写真で見ると今一つ。
そしてすっかり散りぬるを。
花弁が一枚でも残っていると無惨な感じに見えたりもするが、完全に散って額だけの状態になると、これはこれでまあ見れなくもない。 というか、何も言わずにこれだけ見せられたら、こういう花なんだって思ってしまいそうなワイン色。 人に例えるなら、ちょうど川島直美がこの辺りかもしれないな。
おたまじゃくしのいる水溜まり。
実は水はほとんど無い。 本来は小川らしいのだが、今はここに少し水が残っているだけ。 もう数日、今日みたいな日が続いたら、ここも干上がってしまうだろう。
山吹。 奇麗に咲いているのだが、見物客のほとんどにスルーされていたので、俺が愛でてやった。
「べ、べつに、あなたのために咲いてるんじゃないんだからね! でもまあ、どうしてもって言うなら、来週また来ても咲いててあげるけど。 でも、誤解しないでよね! 退屈、そう、退屈だから付き合ってあげるだけなんだから! 桜なんかと違って花の時期も長いし。 って、ちょっと、今しぶといっておもったでしょ? ううん、絶対思った。 なに、その半笑い」
みたいな。
そんな自分を俯瞰視点で見て、違う意味で半笑い。 桜の前に俺が終わってるだろ。
ところで素朴な疑問なんだが、これだけ種類の違う桜を並べると、勝手に交配して新種ができたりしないんだろうか。 それだと、保存という本来の目的に反するのではないかと思うのだが。 今ある木がそれで駄目になる訳じゃないから、少なくとも今植えてある木の保存にはなるんだろうが、新種ができるかもしれないってのが、何か釈然としないんだよな。