人に会いに盛岡まで行ってきた。
駅で待ち合わせて、南昌荘へ。 そこで昼を食べ、一休みした後、盛岡城跡から中津川沿いを道々解説してもらいながら上の橋まで上り、鬼の手形、五百羅漢と回る。 寺町通りを歩いて、包帯に松葉杖といった風情の石割桜を眺め、腋の肉をプルプルさせて歩くカップルと抜きつ抜かれつ(と、勝手に意識しながら)駅前まで戻り、盛岡名物の冷麺を食う。
盛岡は、全体に落ち着いている印象だった。 東京とは違って、ここ数日晴天だったそうだ。 程よく乾いた風が気持ちよかった。 初めて食った冷麺は美味かったし。 そうそう、五百羅漢は、たくさんある像よりも、裏手の薄暗い通路がよかったな。 突然の怪しい物音にびくっとしたり、神(仏?)頼みをする壁の落書きをサイコっぽいと笑ったり。
それはいいのだが、ノースリーブの彼女に 「腋を見せて」 などと言うのはどうか。 しかもその理由が 「最近、自分の中でブームだから」 って、俺は何を言っているんだ。 と、反省して見せたところで、見たいものは見たい。 俺も一人の修羅なのだ。
ごちそうさまでした。
カモノハシ。 角度によっては靴下に見えなくもない。
この先、どう進化していくつもりか知らないが、とりあえず席を広くして欲しい。
涼しくて気持ちいい。
小学校の窓が、これと同じようなくるくる回す鍵だったのを思い出した。 くるくるまわすと、きゅるきゅる鳴るのだ。
岩手銀行中の橋支店。 かつては本店。 東京駅の設計者が設計したそうだ。
あの嘘臭い 深谷駅 も、そのうちこんな風になるんだろうか。
無駄にでかい岩が三つ。 鬼の手形があるということだが、そんなものは全く見えないな。
それよりも、ほら、奥の板壁に人の顔が…
辛味別の盛岡冷麺。 素っ気無い見た目に騙されてはいけない。
半透明の麺はぬるぬると常に蠢き、持ち上げた箸に絡み付いて這い登ろうとする。 口に含んで歯を立てると、舌の上でびちびちと跳ね回る。 そして、断末魔は麺同士で伝わるらしい。 ぶつりと噛み切る瞬間、ぎゅっと硬くなって痙攣するように何度か震えるとき、どんぶりの中の麺供もざわっと波立つのだ。
なんて妄想はどうですか?