ようやくパソコンが生き返った。 起動がやたらに速い。 機動的起動だ。 どーゆーわけか、モデムの通信速度まで加速した。
「渡邊、おまえ夢とか無いのかよ」
「んー、無いこともないんだけど」
「なに?」
「とりあえず長生きをするんだよ」
「長生き?」
「そう」
「お前、すっげー長生きするか、すぐ死ぬかのどっちかだよな」
「そうかな? まぁ長生きするわけさ」
「それで?」
「それで、お前がもう寝たきりになって、いよいよって時にね」
「俺が? いよいよって時に?」
「枕元で、勝ち誇ってにやにや笑って、『リーチ』って言うんだよ」
「なんだよそれ」
「なかなかいいだろ?」
「よかねーよ。 そうなったら絶対生き返る。 寝たきりの意地ってもんを見せてやる」
「おう、見せてくれ」
もうずいぶん昔、友人とそんなことを話していた記憶がある。
有名人が、一人死ぬと、後を追うようにばたばた死んでくのは、 「一緒に病気と闘っていたあいつが死んでしまった」 というような気落ちから、弱気になってしまうってことなのかね。 家で突然ってのならともかく、今の時代に病気で入院してるぶんには、寒さが厳しくて死に易いってことはないだろうからさ。
金曜日に大屋政子が死んで、今日は土居まさる(?)が死んだらしい。