パソコンを弄る傍、何となくテレビをつけていた。 画面はNHKの相撲中継。 取り組みは阿炎と千代の国。
相撲中継って、片手間に見るのにちょうどいいペースだよな。 何か調べたり考えたりしてちょっと試して 「ああ、こうすればこうなるのか」 と小さな結論が出たぐらいで取り組みが始まったりするし。
で、今日もそんな感じで流し見してたところに、画面から両力士を応援する声が聞こえてきた。
あーびー!
ちよのくにー!
あーびー!
ちよのくにーっ!
あーびー!
ちっよっのっくっにーっ!
おっさんらしい声が阿炎の名を呼び、これに反応して子供らしい声が千代の国の名を叫ぶ。
このやりとり(?)が繰り返されるのだが、おっさんが若干間を変えながら、しかし調子は変わらず阿炎コールするのに対して、子供の千代の国コールはだんだん強い調子になってきた。 対抗意識が、流し見ていた俺にも伝わってくるぐらい。
このやりとりが何度も繰り返されて、だんだん場内もざわついてきて、なんだかよく分からない盛り上がりの中、取り組みが始まった。
勝負は阿炎の勝ち。