コインチェック事件がまだ記憶に新しい中、また仮想通貨の問題が。 Buzz Plus News から。
ビットコインやモナコインなどの仮想通貨を取り扱う「ザイフ」(Zaif)で重大なエラーが発生し、取り返しがつかない事態に発展している。 エラーのため一時的にビットコインを0円で販売してしまい、10億ビットコインが購入されたのである。 日本円にして約2200兆円分のビットコインが0円で販売されたことになる。
存在しえないビットコインを販売か
問題なのは、現在市場に出回っているビットコイン数以上のビットコインが買われてしまった現象だ。 これが意味するのは、Zaifが存在しえないビットコインを販売していた可能性があるということ。 つまりノミ行為である。
仮想通貨業界のルールを破綻
ノミ行為は商品先物取引法第212条で禁止されているが、相対取引というルールのもと禁止に該当しないケースもある。 今回の騒動でザイフがノミ行為をしていたとしても違法行為とはいえないかもしれないが、存在し得ない数のビットコインを販売する行為は仮想通貨業界のルールを破綻させるものといえる。
ビットコインが大暴落する可能性
今回のビットコイン0円販売エラーは、クレジットカードでビットコインを購入したときにのみ発生したもので、現在はそのエラーも修正されている。 しかしながら、ザイフの信頼度はガタ落ちとなり、コインチェック事件の際と同様に、ビットコインが大暴落する可能性を秘めている。
また、コインチェック事件はいまだに解決しておらず、奪われてしまった客の仮想通貨は返金されないままとなっている。
購入（？）された10億ビットコインを現金化して欲しいものだな。 2200兆円だからね。 取引に関する経費その他をどれだけ積み上げたとしても誤差の範囲内で、ほぼ全てが利益。 累進課税の税率がどこまで行くのか知らないが、仮に半分が税金になるとしても1100兆円の税収。 国の借金を全部返した上に、構造上どうしようもない福祉の問題の一時凌ぎもできそうじゃないか。
しかしこれ、どういう扱いになるんだろうね。
10年ぐらい前のことだが、確かみずほ証券の職員が 「61万円で1株売」 を間違って 「1円で61万株売」 と入力し、その数分後に間違いに気づいて訂正しようとしたが、東証側のシステム不具合で訂正が受け付けられず、数百億の損害が発生する事件があった。
このとき、みずほ証券と東証は互いに提訴し、最終的に過失割合は 3：7 となって東証がみずほ証券に約130億を支払うことになったが、混乱の間の株取引は成立扱いだった。
この混乱の中、証券会社が顧客の注文ではなく自分の売買で火事場泥棒的に利益をあげたことには、さすがに政治方面から批判がでて、一部証券会社は利益の変換を申し出ていた。 でもこれ、企業イメージとの損得勘定で応じただけのことだからね。 当然、個人トレーダーにはそんなの関係無いし、売買であげた利益はそのまま確定。 中には数億を手にした人もいた。
ネット通販の場合は、金額の誤入力が明らかな場合は無効が主張できるらしい。 誤入力が明らかというのは、対象商品の相場が世間に広く知られている状況で、そこからかけ離れた金額が提示されていた場合。 例えばテレビが1円とか。
さらに 「お前ら急げ！ 今、アマゾンであのテレビが1円で売られているぞ！」 なんて掲示板やSNSでの祭り状態から知って買った場合も、誤入力と判った上での購入ということになり、1円で売る義務はなくなるのだそうだ。 誰がどこで知ったかを特定するのはなかなか難しいと思うが。 祭りになって以降に成立した1円売買は一律無効にするのかな。
今回のビットコイン0円は、通販相当なら明らかな誤入力とされそうだが、どっちかというと証券取引寄りだよな。 とはいえ新興分野で法的規制も灰色だろうし、きっと 「システム不具合なので、この取引は無かったことにしてください」 と購入各個人にお願いするんだろう。 で、妥当な金額にどの程度色をつけるかという落とし所を探ることになるのだ。
ところで、仮想通貨ってなんでどれも硬貨をイメージするような名前なんだろうね。 って、正直な話、仮想通貨にあんまり興味がないので、俺が知ってるのはテレビのニュースで聞こえてきたものだけなのだが、先日問題になったネム以外はだいたいなんとかコインだった気がする。
コイン組はたぶん、先行して有名になったビットコインのイメージに乗っかるつもりなんだろう。 しかしこれだけ広まったのだから、そろそろ紙幣っぽい物が出てきてもよさそうなものだが。 bitbill とか、語呂もそう悪くないだろう。 ああ、いや、紙幣を硬貨の集合と位置付けるなら、bitcoinの紙幣相当版は bytebill なのか。 まあこれはこれで語呂的にもいい感じじゃないか。