休日は、うっかりすると昼まで寝ていたりする。 親が今の俺ぐらいの年の頃もそうだった。 疲れていたんだろう。 親が起きてこないから、当時小学生だった俺も、日曜日は昼まで寝ているものだと了解していた。 それが変わったのは、バビル2世の放送が始まってから。 毎週日曜日の9時、俺以外の皆がまだ眠っている中、俺だけはきっちり起きて見たものだった。
横山光輝死亡のニュースに、そんなことを思い出す。 俺にも3つの僕がいたらなぁ…なんて思ってたんだよな。 今思うに、僕はロデムだけでもいいかな。 綺麗なお姉さんに変身させておいて、ご主人様なんて呼ばせちゃったりして。
「ご主人様、朝ですよ?」
「ん… もうちょっと…」
「もう、早く起きてくださいってば」
「じゃあ、あれしてくれたら起きる」
「えー、あれですか?」
「してくれなきゃ起きない」
「もー… ご主人様ったら…」
「ところでロデム、もうちょっと胸が大きくてもいいんじゃないか?」
「え、そうですか? んー…」
「駄目かな?」
「駄目じゃないですけど…」
「けど?」
「巨乳の胸の谷間が見えるのと、貧乳の乳首が見えるのと、どっちがいいですか?」
「うーん… それは悩むな」
「こんなふうに、ほら、前屈みになったときに、ちらっと、ほら」
「んー…」
なんかもう一生眠ってろって感じで。 ところで、ここ数年に古いアニメや特撮のリメイクが増えているのは、俺同様そういったもので育った世代が、決定権を持つようになったからだろう。 もうすぐ(もう既に?)公開のキャシャーンも、そんな世代の作品なんじゃないかと思うのだが、どうなのかな。 ま、世代なんてどうでもいいんだけど、CMのナレーションが懐かしい。
たった一つの命を捨てて、生まれ変わった不死身の体。
鉄の悪魔を叩いて砕く。
キャシャーンがやらねば誰がやる。
話は変わって、日本に帰ってきた人質第1陣は、PTSDってことで引きこもり中。 日本の医師はストレス障害と言ってたんだったかな。 ま、どっちでもいいんだけど、 「いろいろ批判もありますが、まずはゆっくり休んで」 なんて言っている番組が、同じ番組の中で最近まで公開を控えていたという映像を流すのは、この番組を元人質が見ていないと確信してのことだろうか。 それとも、イラクの真実を伝える為なら、元人質の心を傷つけても構わないとの判断か。
俺が今密かに期待しているのは、おばちゃんと子供がまたイラクに行って、またまた掴まって、だけど今度はテロリストが 「直ちに自衛隊を増援しないと人質を殺す」 なんて日本政府に要求してくること。 そのとき、机を叩いたり泣きながら大声を出して撤退を求めていた家族は、今度は増援を求めるのかな。 あと、共産党とか、社民党とか。 ああ、想像しただけで笑顔が…頼むよムジャヒディン。