相変わらず忙しいのだが、その忙しさの何割かは、チームで仕事をするためのものだ。 即ち、メンバー間の意思の伝達。 口頭で、ドキュメントで、プログラムコードで、いろんな説明をする。 で、俺は、こーゆーのがつくづく嫌いなのだな。 何度も同じ事を訊かれると、かなり苛々する。 もちろん、何度も同じ事を訊かれるのは、相手の理解力不足のせいだけではなく、俺の説明能力にも問題があるのだろう。 でも、そうは思っていても、苛つくものは苛つくのだ。
暑い。 ちょっとでも外を歩くと、それだけでもう汗がじんわりと浮き上がって、肌が粘々する。 ネバネバ。
そうそう、このネバネバという言葉だが、実は納豆からきているのだ。
ペリー来航から数年が立ち、横浜に外国人が珍しくなくなった1860年代。 美味い納豆を作ると評判の親子の店に、数人のアメリカ人が来た。 店の親子はもちろん英語などできないのだが、アメリカ人が出した金と身振りで、納豆が食べたいらしいことは判る。 で、納豆を差し出したのだが…
まずはその臭いに、さらに薄茶色く伸びる糸に、
「こんなもの、絶対食えねーよ」 ( oh! I can never eat such a thing. never! )
「俺も駄目。 絶対駄目」 ( me too. never! never! )
などと言うアメリカ人達。
摘み上げては、ねちゃねちゃと伸びる糸に never! never! と口にする様子を見た納豆屋の親子は、こんな風に糸を引くのをそうと言うのだと思い、翌日から、店の納豆を 「ネバアネバア」 として売り出した。 ここから、ネバネバという言葉が広がっていったのだ。 「粘々」 と漢字まであって歴史も古そうだが、意外と新しい言葉なのだな。 (嘘)