分光

蝦に餌をやろうとベランダに出たら、水槽の端に差し込んだ日の光が屈折して綺麗に分光していた。
このとき、水槽の中の蝦には、太陽はどう見えるんだろう。
「おい見ろよ! 今日の太陽は朝から真っ赤だぞ!」
「はぁ? お前何言ってんの? どう見ても真っ黄色だろ」
「えっ? 俺には紫に見えるんだけど」
「いや、さすがに紫はないわ」
「だよな。 紫はないわ。 お前、この流れなら何言っても許されると思ってないか?」
「全否定かよ! お前らちょっと俺に厳し過ぎだろ!」
「ちょっと厳し過ぎって、ちょっとなのか過ぎなのかはっきりしろよ。 そんなだから紫なんだよ」
「えっ? そっち?」
「…俺には水色に見えることは黙っておこう…」
みたいなことを言ってるのかな。