2006 01 22

目的で手段は正当化されない

トスのように持ち上げられて、スパイクのように叩き落とされる堀江君。 テレビの世界に買収という形で乗り込もうとした訳だから、何かあったときにこんな風に叩かれるのも自業自得だと、テレビの人たちは思うんだろうか。 いや、むしろ持ち上げているうちに何か、思いっきり叩けるような何かが起きてくれないかと、思っているのかもしれないな。 落差は大きいほどいいのだから。 そんな中、ちょっと気になったのが、真相報道バンキシャ!。

また火事を起こしたと聞いて、久しぶりに ザ!鉄腕!DASH! を見ようとテレビを点けたらやっていた。 番組欄をちらっと見て、鉄腕ダッシュは6時半から始まるのかと思ったのだが、よく見たら6時55分だった。 で、まあ、せっかく点けたことだし、そのままぼんやり見ていたのだ。

番組では、その番組のディレクター(?)が電話で聞いた、珍しく弱気な堀江君の声を、スクープと言わんばかりの扱いで見せていた。 逮捕されるかもしれないと噂されている今この時に、いつも割と強気だった堀江君が見せる弱気ってのは、確かに番組に使いたいものではあるだろう。 けど、その取材方法がね。

電話は、テレビの側の人から何度か掛けて、最後は途中で切れて堀江君から掛けなおしていた。 その間、テレビの人はずっとカメラを持って、電話する自分の姿と相手の声とを録っていた。

堀江君は、電話が録音されていることを了承していたんだろうか。 だったらいいのだが、もしそうでないのなら、これって盗撮だよな。 「絶対ちゃんと言った方がいいから。 なんだったら今からそっちに行ってもいいですよ」 なんて、まるで相手のためであるかのような取材の申し込みを、それが 「申し込み」 である、つまりはまだ取材ではないのだと判断しての堀江君の弱気な発言だったとしたら、番組がやったことは私的通信の公開だし。 いずれにしても、まだ逮捕されてもいない人に対してやっていいものではないだろう。 いや、勿論、逮捕された人にだって。

実際、どうだったんだろう。 堀江君は、テレビ関係者との電話は録音されていて、それをどこかで使われることもあると認識していたんだろうか。