高尾山に行こうと思って電車に乗ったのだが、途中で気が変わって片倉で下車。 なんだか蜻蛉が見たい気分になったのだった。
京王線片倉駅の階段の手摺は、最近導入が進んでいるらしい波形のもの。 手摺が必要な人達、年寄りなんかには使いやすいんだろう。 しかし、この波形をどう使うかの説明は必要なんだろうか。
猩猩蜻蛉(ショウジョウトンボ)
ほとんどの赤蜻蛉は、羽化したばかりは黄色っぽくて、だんだん赤くなる。 真っ赤になっているこいつは、人間なら30代前半ってとこだろうか。
七節(ナナフシ)
木の枝になり切っているつもりなんだろう。 前足と触覚を一直線にピンと揃えて不動の構えなのだが。
こいつらにとって、自分の中足と後足はどんな位置付けなんだろう。
棕櫚草(シュロソウ)
虫を呼ぶために派手になるのが花というものだが、黒ってのはどうなんだろう。 あらゆる虫にアピールするためにあらゆる色を混ぜたら黒になってしまったのか。 花の盛りを過ぎた今だからこうだけど、咲いたときはもっと違う色だったのか。 可視領域が人間よりも広い昆虫には、これでも十分なアピールになるのだろうか。
パンが捨てられているのかと思ったら茸だった。
黒糸蜻蛉(クロイトトンボ)
尾の先の二本線がチャームポイント。
秋茜(アキアカネ)
左後ろの羽が折れている。 羽化するときに何かあったからだろうか。 或は、子供の振り回す虫取り網で折られたか。
飛行機なら、翼端渦による下向きの力を受けないように羽の先端をわざと折ることもある。 でも、羽自体の運動で推進力をつくる蜻蛉には、折れた羽は障害でしかないだろう。 これでもちゃんと飛んでいるように見えたけど、体が赤くなるまで生き延びられるのだろうか。
こちらは五体満足の秋茜。 まあ、五体満足だから生き延びられるってこともないか。 羽が完全だから高い所を飛んで、そのせいで捕食者に捕まる可能性が高まるってこともあるだろう。 だから五体不満足の方が良いなんてことは全く無いんだけどさ。