ネットで見つけた恐ろしい話。 去年の3月頃に、どこかの掲示板に投稿されたもの。
その1
上にコレクションについての話がありましたけど、私は夫のコレクションを捨ててしまって後悔した立場でした。 鉄道模型でしたけど。
かなり古い模型がまさに大量(線路も敷いてて一部屋使っていた)という感じでした。 結婚2年目ぐらいから 「こんなにあるんだから売り払ってよ」 と夫に言い続けたのですが、毎回全然行動してくれずに言葉を濁す夫にキレてしまい、留守中に業者を呼んで引き取ってもらえるものは引き取ってもらいました。
帰ってきた夫は 「売り払ったお金は好きにしていい」 「今まで迷惑かけててごめん」 と謝ってくれました。 残っていた模型も全部処分してくれたのですごく嬉しかったです。
でもその後夫は蔵書をはじめ自分のもの全てを捨て始めてしまいました。 会社で着るスーツとワイシャツや下着以外は服すらまともに持たなくなり、今では夫のものは全部含めても衣装ケース二つに納まるだけになってしまって。
あまりにも行きすぎていて心配になり色々なものを買っていいと言うのですが、夫は服などの消耗品以外絶対に買わなくなってしまい、かえって私が苦しくなってしまいました。
これだけ夫のものがないと夫がふらっといなくなってしまいそうですごく恐いのです。 こういう場合ってどうしたらいいんでしょう。
その2
皆さんありがとうございます。
今朝出勤前の夫と話をしました。 謝ろうとしたのですが、 「君の気持ちに気づけなかった僕が悪いんだから」 という答えしか返ってこなく謝らせてもらえませんでした。
取り戻すか新しいのを買おうとも言ったのですが、 「もういいんだ」 を繰り返すばかり。
考えてみれば夫のコレクションは結婚以来ほとんど増えてません。 昔からのものばかりだったのでしょう。 夫の部屋の中だけでしたし掃除もしていました。 (共働きのため家の掃除は殆ど夫がしています)
ただ新婚の家に既に夫のコレクションが沢山あったので、私は結構苛ついていたんだと思います。 別に部屋に籠っているというわけでもなく、二人で映画を見たりご飯を作ったりしている時間の方が遥かに長かったのに、なぜか私は苛ついていました。
本も読まなくなってしまいました。 私が見ているテレビを後ろからボーと見ているだけ。
謝らせてもくれないぐらい傷つけてしまったんだと思います。
(オリジナルの投稿から、句読点と改行を変更)
男の多くが、自分のコレクションを母親に捨てられた経験を持っているんじゃないかと思う。 と言うのも、俺自身が、自分のコレクションを捨てられたことがあるから。
俺が捨てられたのは、電子・電気部品。 時計を肇とする中小の電気製品が壊れて捨てるとき、そこから抜き取った部品の数々。 数年掛けて溜め込んでいたこれらを、ある日、俺が学校に行っている間に、全て捨てられた。
「押入れにあったゴミ、全部捨てといたからね」
学校から帰ってきた俺に掛けた母の第一声がこれ。 まさか! と押入れを空けると、それはもう綺麗さっぱり捨てられていたのだった。 前々から 「片付けなさい」 と言われていたのを、言葉を濁してそのままにしていたら、ついに痺れを切らして実力行使に出たのだな。
レコード、漫画、エロ本、プラモデル、スピーカーユニット、後は何があったかな。 それぞれのコレクションをごっそり捨てられてしまった話を、何度か聞いたことがある。 捨てられるのは息子。 捨てるのは母親。 エロ本だけは、母親に見つかって父親に捨てられたってのがあったな。
母親が息子のコレクションを捨ててしまうのは、大きく二つの理由が有るように思う。
一つは、その価値が理解できないから。 あの部品の数々は、母にとっては本当にゴミだったんだろう。
そしてもう一つは、子供を自分の所有物だと思っているから。 所有物ってのは大袈裟か。 対等な違う人間としてではなく、自分と同じ感覚や価値観を持っている自分のサブセット。 対立したときは基本的に自分の方が正しく、対立の中で自分の意見を押し通すことに躊躇いを感じない対象。 ああ、ますます大袈裟になっていくな。 けどまあ、だいたいそんな感じ。 自分にとってのゴミが、コレクションしている当人にとっては価値があるかもしれないという可能性、これを捨てると怒るかもしれないといったことを、考慮しなくてもいい相手ってこと。
投稿のケースのような夫婦の場合は、親子の場合とは事情が違うらしい。
結婚した男の話を直接/間接に聞くに、女はどうも男のコレクションを敵視する傾向にあるようだ。 コレクションを、 「男の興味を自分から奪うもの」 と捉えるからだろうか。 或いは、自分の生活する領域に、自分の理解不能なものがあるのが嫌だとか。 理解不能というより、 「自分色じゃないもの」 が嫌なのかな。
まあ実際、コレクションに囲まれているときは、それに夢中になっている。 そんな時に話しかけられても、きっと生返事ばかり。 少なくともその瞬間に不愉快にはさせている訳で、それで敵視するなってのも、ちょっと無理があるのかもしれない。 けどなぁ…
ここ数年、男女の脳の違いからくる行動の違いについて、いろいろ本が出ている。 多くは、 「話を聞かない男、地図が読めない女」 の後追いで、後追いのくせに大して新しい内容が無いという駄目っぷりなのだが、それでも数は出ている。 次々と出てくるのは、こうした本がそれなりに売れているからだろう。 それはつまり、この先少しは希望が持てるってことなのかな。 男がするコレクションという行為に対して、女が今より少しだけ優しい目で見られるようになる未来。 コレクションが女にはガラクタに見えたとしても。
ま、そんな未来が来ても、俺には関係無いんだけどさ。