言う程には赤くない。 橙色という方がより現実に近い。 それを赤といってしまうのは、たぶんこの月を見たときの第一印象が赤だから。
月はもっと白々と光っているものという思い込みがあって、そこからのズレに反応するため、そのズレが赤方向であればまず赤いと思ってしまうのだ。 で、暫く見ているうちにちょっと落ち着いてきて、ズレていることだけではなく、どれだけズレているかが判断できるようになって、その結果 「赤って言う程赤くないよな?」 となるのだな。
月とは何の関係もない感電の話。
19日に静岡で起きた感電事故は、電気柵を設置した人が安全対策を怠っていたのが問題という方向の報道ばかり。 まあ実際に安全対策を何もしていなかったようで、その点については責められてもしょうがないだろう。 しかし、何故子供が電線に触れてしまったのかについては、ほとんど報道されないんだよな。
静岡県西伊豆町の仁科川支流で鹿よけの電気柵近くにいた7人が感電し、2人が死亡した事故で、県警は21日午前、柵の設置者が漏電を防ぐ措置をとっていなかった可能性もあるとみて重過失致死傷などの容疑で現場検証を始めた。
県警は、電気柵に実際に電気を流して漏電を遮断する機能があったかどうかなどの詳しい事故原因を調べる。
事故は19日夕に発生。 県警は、男児(8)が左手のひらを深く切る大けがを負っていたことから、男児が電線に触れて倒れた後、助けに行った大人らが次々と感電したとみている。
テレビも新聞もだいたいこんな感じ。
実際はどうだったんだろう。 最初に感電したのが8歳男子だし、躾のなってない子がはしゃいだのが切っ掛けだったんじゃないかと思うのだが。
安全対策ができていたなら、事故は起きなかったか、起きても小さな怪我ですんだかもしれない。 しかしそれは何かあったときの fail safe 対策であって、そもそも 「何か」 が起きないための対策は、観光地の植物に手を触れるなと子供を躾ておくことだろう。
ちなみに、電気柵設置者が安全対策として求められているのは、次の三つ。
求めてはいるのだが、しかし設置する際に自治体の許可や届け出は必要ないそうだ。
田舎、と一括りにするのもどうかと思うが、だいたいの田舎の農村って安全対策なんてしてないんじゃないだろうか。 住民同士、誰が何処に電気柵を設置しているかだいたい把握しているだろうし、仮に知らなかったとしても、見れば電気柵だと判るから触らないだろう。 地元民に向けてなら、いちいち危険だと表示する必要が無いのだ。
観光地としてやっていくにはそれじゃ駄目なのだが、しかし観光地としてやっていきたいのは、農家の人たちじゃなくて自治体なんだよな。 だったら、許可や届け出は必要ないなんて言ってないで、もっと積極的に 「届け出てくれたら安全対策をこちらでやります」 ぐらいのことを自治体が言えばいいのに。
しかし、人体に影響の無い程度に弱められた電流は、野生動物の侵入防止に役立つのだろうか。