浅川は洪水対策の工事だそうで、もう20年ぐらいプチジャングルだったところが、ほんの数日であっさり更地になっていた。
農家で育った父は雑草は敵という考え方が染み付いていて、散歩で川土手を通る度に、 「なんでこんな状態でほったらかしにしとるんかのぉ。 さっさと全部焼き払って奇麗にすりゃええのに」 とぼやいていた。 そんな父は、この状況に 「見てみぃや、昨日の朝に何か始めたと思ったら、今日にはもう何も無くなったけぇの。 凄いもんじゃのぉ」 と、かなり満足な様子。
中途半端に田舎育ちで、程好く乱雑な自然と郷愁が結びついている俺には、これは惨状でしかないのだが。
向島用水路にカワセミがいた。 寒いせいか、近くまで寄っても逃げない。 しばらく見ていると、水に飛び込んで魚を咥えて上がってきた。
何もしなくても寒いのに、更に冷たい水の中に入らないと食べられないなんて、カワセミとして生きていくのも結構厳しいのだな。