2003 10 27

また事故

風邪を引いたのか、ちょっと頭が痛い。 幸い仕事もそれほど忙しくないし、今日は休むことにした。

またか、という感じだが、家の前で事故があった。

「ドン」 と 「ガシャン」 の中をとったような音がして、何だろう? とベランダに出てみたら、道路の真ん中にバイクが倒れていた。 脇道から出てきて、自動車とぶつかったのだろう。 バイクのすぐ傍に婆さんも倒れていた。 足がバイクの下に挟まっているようだ。 道の端に寄せてとまった自動車からは、ちょっと若い婆さんが出てきた。

通りすがり(?)の爺さんがバイクを起こし、婆さんは這うようにして歩道へ。 どうやら足を怪我しているらしい。 自動車の婆さん、最初はおろおろしているばかりだったのだが、ちょっと落ち着いたらしい。 俺と同じように顔を出した薬局の婆さんに、 「救急車呼んでください。 私、携帯とか持っていないんで」 と頼んでいた。 薬局の婆さんが電話したかどうかは、はっきりしない。 自動車の婆さんが、薬局横の公衆電話から自分で電話していたような気もする。 程なくして救急車が来たのだが、やってきたのが消防署とは反対の方から。 どうやら帰りの救急車らしい。 救急隊員が降りてきて応急手当をしているところに、サイレンを鳴らして別の救急車が、少し遅れて自転車の警官が、更に遅れてパトカーが来た。 怪我をした婆さんが救急車で運ばれていったのは、救急車が来てから10分ぐらい経っていたような気がする。 結構時間がかかるもんだな。

救急車が来る前のことだが、自動車の助手席が開いて、婆さんの娘らしいのが降りてきた。 車の周囲を回ってぶつかったところを確認し、そのまま車に戻ってしまった。 怪我した婆さんを一瞥することもなく。 そこに先の爺さんが話しかけた。 最初、何を言っているのかは行き交う自動車の音もあって聞こえなかったのだが、途中から爺さんが怒鳴りだして、怒鳴っているときの言葉はよく聞こえた。

「そんな、どっちが正しいとかじゃないだろう! 相手は怪我をしてるんだ! まずは救急車と警察を呼ぶべきだろうが!」

察するに、 「悪いのは向こうなんだから、私は知らない」 なんてことを言ったのだろう。 どっちが悪いかはともかく、気遣いを見せるぐらいの事はあってもいいだろうと思うのだが、普通の精神状態じゃないところにそれを望むのは無理なのかな。 爺さんが怒るのも、その辺りのことだと思うのだが。 その後、娘が車から出てくることはなかった。