仕事をしている最中にふと全く関係無いどうでもいいことが気になってしまうのは、試験の前日に部屋の掃除がしたくなるような、一種の現実逃避なのだろうか。
「カビキラーってあるじゃないですか。 あれって、カビを殺すからカビキラーなんですよね?」
「考えたことはなかったですけど、そうでしょうね」
「それと同じで、フマキラーはフマを殺すからフマキラーですよね。 フマって何ですかね?」
「それは本当に考えたことがなかったですね。 フマ… ちょっと分からないですね」
「風魔とか?」
「フーマ?」
「風魔忍者の風魔。 殺す対象は蠅や蚊だし、風に乗って病気を運んでくるものって感じで」
「有りそうで無さそうですね。 ちょっとかっこいいですけど」
「ですよね」
家に帰るバスの中で思い出して、思い出したらまた気になってきて、ちょっと調べてみた。
まず社名だが、会社のサイトでは 「FUMAKILLA LIMITED」 となっていた。 KILLER じゃなくて KILLA。
もうこの時点で
「何かを殺すもの」
という前提が崩れているのだが、せっかくなのでフマキラーの意味について継続調査。
フマキラーのサイトには、殺虫剤の
強力フマキラー液
から始まったという以上の説明はなかったので Wikipedia へ。
すると、こんなことが書かれていた。
社名はfly(蠅)の”フ”とmosquito(蚊)の”モ”にkillerを付けたものであり、便宜上語感の良さからフマキラーとし、創業時の殺虫剤の商標名「強力フマキラー液」の由来となっている
やっぱり何かを殺すもので良かったらしい。 で、本来の意図通りであれば 「フモキラー」 だったと。 まあ、仮にこうだったとしても、これが蠅と蚊を意味しているとは、ちゃんと説明を聞かないと分からないよな。 英語表記が F.M.Killer ならまだしも、一旦カタカナ表記した結果をローマ字もどきに置き換えたんじゃ、もうどうしようもない。 何でこんなことになっているのか。
ちなみに、創業時の社名は大下回春堂。 薬品メーカーっぽいな。 1962年にフマキラー株式会社に社名変更だそうだ。