2005 08 29

連帯責任

これっぽっちも興味が無くなってて全然知らなかったのだが、高校野球はもう終わっていたんだな。 不祥事が2件あったのは知っていたけど、その1件が優勝した高校だったとは知らなかった。

明徳義塾 駒大苫小牧
内容 野球部員同士の暴力。 野球部長から部員への暴力。
発生 大会前。 大会前及び予選開幕後。
発覚 地方大会優勝後、告発により。 本大会優勝後、告発により。
処分
  • 夏の甲子園出場辞退。
  • 秋の地方大会出場停止。
  • 春の甲子園出場権無し。
  • 部長は謹慎処分。
  • 野球部に対しては警告。
  • 優勝の取り消しはしない。

その2件をこうして並べると明徳義塾にかなり厳しいように見えるが、高野連 としては、 指導者の不祥事があっても、15年ほど前からは選手に連帯責任は負わせない方針をとってきた だそうで、つまり出場停止とかの処分は、あくまでも野球部の生徒の不祥事に対するものだってことか。 逆に言うと、15年よりも以前は、駄目な先生の責任を生徒も一緒に取らされていたんだよな。 体罰なんか今よりももっと横行していた時代だし、生徒が先生を咎めるなんてとてもできなかっただろうに。 当時の生徒は可哀想としか言いようが無いな。 今からでも、謝罪と賠償を要求してみたらどうか。

こういった時にいつも出てくる 「連帯責任」 だが、これは、支配する側がその支配をより楽にするために使うものだ。 何かあって、連帯責任なんて扱いになると、そんな理不尽な処分を下す側よりも、そのきっかけを作った側に、より大きな怒りを感じるようになる。 立場が上の者よりも同列(問題を起こしたことでちょっと下)の者の方が、遠慮なく怒れるからね。 怒っている本人がそれを自覚していなかったりするんだろうけど。 なもんで、連帯責任を取らせる側は、厳しい処分を下しやすくなる。 自分に帰ってくる反感が1対1であるときに比べて小さくなるし、周りの連中が勝手に問題の奴を責め立ててくれるし。 で、遠慮なく厳しい罰をちらつかせて、自分の言うことを聞かせるのだ。

そんな、ある種の脅しである 「連帯責任」 の使い手、高野連だが、そろそろこいつらの責任を追求してみてはどうか。 これまでに何度も不祥事で出場停止なんてことになっているのに、未だに不祥事が絶えることは無い。 連帯責任で出場停止ってのが、本当に抑止力になっているのか。 これが無いともっと不祥事が起きるのか、有っても無くても大差ないのか、ちょっとでも調査してみたのか。 処分するに当たって、連帯責任を負わせる根拠を、一度でも示したことがあるのか。 責任の範囲は。 処分の一貫性は。 そもそも高野連が処分するってのはどうなのか。 それって、 少年法の精神に反してないか? とか。 ま、少年法も問題だらけではあるけどさ。

暴力云々については、またの機会に。