2018 01 31

月蝕

今夜は皆既月蝕。

外は数日前の雪がまだ残っていてクッソ寒いのだが、外に出ないとギリギリ見えないんだよな。 まあ外って言ってもベランダだし、冷えてきたら部屋に入って熱いお茶でも飲んで出直せばいいのだが。 と、中途半端に覚悟を決めて外に出てみたら、思った程には寒くなかった。

思った程には寒くないが、やっぱり寒いのは寒い。 が、その寒さのせいか、空気は夏よりもぐっと澄んだ感じで、月の模様もくっきり見える気がする。

俺が子供の頃、科学味のオカルト話のネタに惑星直列があった。 ノストラダムス(五島勉)の大予言と絡めて、この惑星直列による重力変動がもたらす大災害こそが恐怖の大王だとか言ってたような…。 惑星直列よりもグランドクロスの方がヤバイという説もあったな。

地球に、引力面で最も大きな影響を与えているのは太陽で、次が月。 他の惑星の影響は、太陽や月と比べると誤差の範囲内。 惑星直列が何か地球に影響するとしても、その影響は、太陽と地球と月の直列、つまり満月や新月による影響と比べるとやっぱり誤差の範囲内。

で、太陽と地球と月の直列による最大の影響が大潮だからね。 惑星直列でいったい何が起きるのか。 起こせるのか。

振り返れば本当に子供騙しの与太話なのだが、騙された子供は結構いたように思う。 まあそれはそれで楽しい時代だったのだが。

月を見上げてそんなことを考えていたら、なんか自分に子供の頃なんて無かったんじゃないかって気がしてきた。 俺はソフトウェア開発/保守のためのAIを搭載したおっさん型アンドロイドとして、数日前、ひょっとすると数分前に本稼働を迎えたばかりなんじゃないか。 新型ネクサスのように、精神を安定させるために誰かの過去の記憶を刷り込まれているだけなんじゃないか。 あの時に見た窓辺の蜘蛛は… 生まれたばかりのたくさんの子蜘蛛が母蜘蛛を食う光景は…

月食の1

蝕の途中。 その名の通り、じわじわ蝕まれている感じ。

月食の2

皆既月蝕。 赤い。

流石に月蝕の明るさというか暗さを手持ちで撮るとブレるので、カメラに三脚を取り付けて撮影したのだが。

三脚が安物のせいか、脚を曲げる角度が厳しすぎるせいか、地面に置いて手を離しているのに勝手にじわじわ角度が変わってしまうんだよな。 最初はほぼ中央に捉えていたのに、設定をあれこれ弄っているうちにこんなことに。

しかし便利な世の中になったよなぁ。 iPadとカメラを無線接続して、iPadから設定を変えながら撮影できるのだから。

あれ? カメラで出来るなら三脚でだってできるよな? これまで積極的に探さなかったから知らないが、三脚も、iPadと接続して専用アプリで角度を制御できるのがあるんじゃないだろうか。

と、ちょっと期待してAmazonで検索してみたら、iPadを固定する三脚ばかりがヒットした。

そっちじゃないんだよ。