1998 07 04

何を犠牲にするのか

ただでさえくそ暑くてイライラするところに、選挙カーが走り始めた。 NHKで、政見放送をやっている。

ずいぶん昔の日曜日の朝、目が覚めてテレビをつけたら、ちょうど政見放送をやっていた。 内田裕也が出てきて、しばらく英語で話して、英語の歌を歌って、時間が余ってしまって、それはそれは格好悪かった。 次に出てきたやつは、いきなり 「天皇陛下は神様です」 とぶちかましてくれた。 それ以来、またこいつらみたいに炸裂してくれる奴がでてこないかと、政見放送はなるべく見るようにしている。

で、政治家のする話だが、理想を語るのは、それ自体が仕事の一つだから、それはそれでいい。 「このままだと大変なことになるぞ」 とか、 「他の政党に任してると酷い目に遭うぞ」 とか、そういった脅しもまぁ許す。 だけど、そんなことは聞き飽きてるし、それだけだと嘘臭いんだよね。 俺が聞きたいのは、具体的な手段はもちろんだが、 何を犠牲にするのか ということだ。 現実問題として、何も犠牲にせずに理想を実現できるはずがない。 誰を犠牲にするのか、何を犠牲にするのか、それを言え。 言わないだろうけど。 でも、もし言ったとしたら、それだけはきっちり実行されるんじゃないかって気がするけど。 それでも言え。

入れたい政党がないからとか、誰に入れても同じだからとか、そんな理由で選挙に行かない人が多いみたいだけど、それは結果として、基盤のしっかりした政党(たいていは与党)に投票したと同じになるということを、判っているのかね。