1998 09 20

初体験

ややこしく逆説的に言えば、ネットワークを構成するノードの現実世界への投影。 平たく言えば、Web日記作者。

お二人に昨日会った。 ネットワークの向こうの人に、実際に会うのは初めてだ。

実は、Web 上の文章を読んだときの俺の関心は、その文章そのものに向かうことがほとんどで、それを書いた人に向かうことがあまりない。 「面白い」 とか 「大変そうだな」 とか 「そりゃ違うだろ」 とかばかりで、 「どんな人が書いてるんだろう?」 があまり無いのだな。 が、折角実物を見るのだから、あらかじめどんな人か予想してみることにしたのだった。 その予想と結果。

かおりさん予想

自分の内面に目を向けた文章が多い印象があるので、基本は内向性なのだろう。

倫理社会と保健の両方の教科書に出てきたクレッチマーが、内向的な性格にはやせ形が多いと言ってたので、やせ形だとする。 あと、髪が長め。 色は白い方。 服の色数が少なく、ワンポイント程度のアクセサリー。

かおりさん結果

内向的かどうかは別にして、外見はほぼ予想通り。 話がはっきりしていて、聞いてるのが気持ちよい。 たばこを吸う前に 「いいですか?」 と訊かれて、ちょっとびっくりした。

で、しばらく話しているうちに、 「この人は本当は電池で動いているのではないだろうか?」 という感じがしてきた。 この雰囲気が判るだろうか? さすがに 「動力は電池ですか?」 とは訊けなかったが。

立花さん予想

毎日書く几帳面さ。 その内容の、人との関わりを意識しているらしいところ。

先のクレッチマーによると、前者が優勢なら引き締まった感じで、後者が優勢なら太りがち。 で、本当に几帳面なら、苦もなく毎日書くのだろうが、時々過去の分までまとめて書いてるらしいので、後者優勢とする。 とは言っても、仕事が極端に忙しそうなので、太りがちと言うよりも、やつれた軟弱な感じだろう。 仕事帰りと言うことで、服装はきっとスーツ。

立花さん結果

でかい。 ひょろっと背が高いのではなくて、各パーツが全てでかい。 軟弱どころか、エネルギーにあふれた感じ。 スーツじゃない。

しばらく話していて、 「この人は、すごく優しい人なんじゃないか?」 と思えてきた。 それも、弱さじゃなくて余裕から来る優しさ。 目指すものが何なのかは知らないが、そこに近づく過程を楽しめる人なのだろう。

とまあ、そんなことを考えていた。 豚の角煮をまんじゅう(?)で挟んだのと、湯葉春巻きがうまかった。 特に湯葉は食わず嫌いだったので、これが旨かったのはちょっとショックだった。

+

何をトチ狂ったか、今日は高尾山に登ってきた。 頂上まで歩いて登ったのだが、これがめちゃくちゃ疲れた。 が、天気が良かったので、見晴らしが素晴らしい。 定規で引いたような線を作って立ち上る雲と、緑の向こうに広がる白い街。 疲れた甲斐があるというものだ。 そこで下界の街を見下ろしているうちに、支配者が必ず高い建物を造りたがる理由が判ったような気がした。

それにしても、だ。 木の生い茂った山道や深夜の川沿いの道を通る度に、吼え声を上げて走り回りたくなるのは、やっぱりちょっとまずいんじゃないかという気がするな。 この感覚は子供の頃からで、今に始まったことじゃないのだが。 抑圧されているのかな? 俺ってシャイだからさ。