1998 10 02

米だけで生きるにあらず

通勤時間が20分から50分になった。 電車の乗り換え2回と徒歩7分ほど。 通勤だけでその日のやる気を使い果たしてしまう。 今までよりもだいぶ早起きして、なんとか会社に辿り着いた頃には、もう抜け殻なのだよ、俺は。

そんな厳しい毎日(といっても、まだ二日目だが)だというのに、今日は浜松町で10時から打ち合わせ。 通勤時間帯の中央線というどーしよーもない満員電車に乗って、浜松町へ行ったのだった。

そして10時。 誰も来ない。 新橋に電話してみたら、ここに来てるはずの人間が明るい声で電話にでてきて、 「どうしました?」 なんてぬかす。 訊きたいのはこっちだ。

「今日の打ち合わせなんですけど」

「あ、午後一のですね。 今日は難しいですか?」

「え? いや、難しくはないんですけど… ごごいち… でしたっけ?」

「はい、1時からですよ」

あわてて手帳をみてみたら、きたねぇ字で、1時って書いてあった。 あらら。

片道1時間半じゃ会社に戻るわけにも行かないので、あと3時間を

  1. 調べたいことがあるので、まず本屋で立ち読みし
  2. 混雑する前にゆっくり昼飯くって
  3. くつろいでから、打ち合わせ

と思ったのだが、入った本屋がやたらに広くて、ありとあらゆる分野に専門雑誌があるのに驚いたり感心したりして、アルゴリズムの本を立ち読みして、そんなところで集中してしまって、気がついたときには12時ちょっと過ぎで、レストラン街のどの店もすでに行列状態で、待つのが嫌なので食うのは諦めて… と、全く予想外の展開になってしまった。 何をやってんだか。

帰りにコンビニで弁当を買った。

「暖めますか?」

「はい」

冷めないうちにと急ぎ足で家に帰って、袋から出したら、プラスチックのパックが変形していた。 醤油のちっちゃいパックが破裂して、サラダが醤油まみれになっていた。 今日初めて食うものが、このざまだ。 加熱しすぎなのだ。 つまり、 激しすぎる情熱は破局をもたらす ということだ。 気をつけなければいけない。