1998 12 23

言葉尻

医療を扱ったテレビ番組での、看護婦さんの一言。

「こうして毎日動かしてあげると、快復の可能性が高くなるんですよ」

見たのは確か先週。 そのとき、ちょっと引っかかったのだが、何がどう引っかかったのかよく判らないうちに、流してしまっていたものだ。 それを、さっき急に思い出して、思い出したついでに何が引っかかっていたのかも判った。 「してあげる」 だ。 商売でやっている看護婦さんが、客である患者に対して、恩着せがましいというか一段上に立ったような、 「してあげる」 だ。 そんな言葉がでてくるのは、

という認識が、(意識しているかどうかは別として)看護婦さんの側にあるからではないか。 同じような状況ということで、幼稚園の先生や保母さんも、子供に対して、 「してあげる」 なんて言ってるのではないか。

と、そんな細かいことが、ちょっと気になった。 何でそんなことが気になったかというと、そりゃ俺が 「してあげる」 って言われるのが好きだからだな、きっと。 「手料理作ってあげる」 とか、 「膝枕してあげる」 とか、 「し・て・あ・げ・る」 とか。

陰陽師 飛天ノ巻 夢枕獏

短編集の第2巻。 このシリーズを原作にした漫画もあるらしいが、そっちは知らない。 この中では、鬼小町という話が印象深い。 それは、取り憑いた男に対して、他人事ではないと思う気持ちが、ほんの少しだけど、あるからかもしれない。

たらたら書いているこれは、 「雑文」 という枠にはいるらしい。 日記とはまた違うものらしい。 んで、一人称が 「俺」 なのは、どうも少数派らしい。