ワインを買った。 スクリューをぐりぐりねじ込んで引っ張ると、コルク栓が3分の2ぐらいのところで千切れてしまった。 残った部分を取ろうとしたら、これがまたばらけて、半分以上がワインの中に落ちてしまった。 ワインの中で、小さな粒がいっぱい浮いたり沈んだりしているのだった。 カーロスリベラであった。
川崎から電話がかかってきた。 印刷がうまくいかないとのこと。 それはそれは大変そうな声で、 「もぉたいへんなんですよぉ」 なんて。
出票システムは俺が作った物じゃない(会社からして違う)から、俺に訊かれても困るんだよなぁ。 とりあえず、そっちの担当者の電話番号を教えて…あれ? 電話番号、前にも言わなかったか? …なんて思ってるところに、さらに追い打ち。
「それと、もうバッテリーが切れそうなんですよぉ」
「え? バッテリーですか?」
「そうなんです。 印刷してて気がついたんですけど、あとちょっとなんです」
「電源ケーブル、ちゃんとつないでます?」
「電源ケーブルって、どれです? これですか?」
お嬢さん、電話で 「これですか?」 とは、どーゆーことですか?
しかし、パソコンの普及ってのは、俺が思っている程じゃないのかもしれないな。
凄い風の中、歩いていく先にいた鳩が飛び立った。 が、あまりに強い向かい風のため、飛び立ったはいいが前に進まない。 必死な顔で羽ばたきしてるのに。 向かい風に負ける鳩 なんて、初めて見たよ。 と思って見てたら、一瞬風が止んで、今度は強烈な追い風。 なもんで、さっきまでじたばたしてたのが、凄い加速で鳩まっしぐら。 見てる俺もびっくりだったけど、鳩自身も驚いたらしい。 ビクッとして、一瞬羽ばたきが止まってた。 頑張れ、鳩。