1999 06 02

長いような短いような

夏風邪というには中途半端な季節なので、ただの風邪だな。 頭が痛いので今日は会社休み。 細切れに寝たり起きたりを繰り返して、何度か夢を見た。

夢の中に出てくる他人には、意思があるのだろうか。 現実世界の他人が示す意思と、夢の世界の他人が示す意思とは、区別できないのではないか。 そんな疑問がふと湧いて、そこからまただらだらと。

何の気無しに歩いている道で誰かにすれ違ったとする。 それは、その時すれ違った人の夢の中で、俺は 「たまたますれ違った見知らぬ人」 という役を果たすように、その人の夢の中にその時だけ引き込まれているのではないか。 いや、引き込まれるって感じじゃないな。 もともと夢と現実はぐちゃぐちゃに混ざっていて、俺の現実には、いろんな人の夢が重なり合っているのではないか。 いろんな人にすれ違うということは、いろんな人が俺の現実に重なるところの夢を見ていて、そのいろんな人の夢の中を通り抜けていることなのではないか。

なんてね。

瑠璃の方船 夢枕獏

この人のリズムが、俺には馴染むのだと思う。 面白かった。

歯ぎしりするぐらいに頑張ったことが、俺には無い。 それは少し寂しいことなのかもしれない。 読み終わった後にそんな気がした。

今月でここも2年になる。