1999 08 07

南平の駅を出てすぐにポツポツと落ちてきた雨が、あっという間に土砂降りになった。 遠くの空は晴れているのに、今このときにここだけが雨。 まあしかし、暑いし、家も近いし、ちょっとぐらい濡れてもいいか。 と、周りの人が俯いて早足で歩いていく中、のんびり歩いていた。 「スコールの後に一瞬虹を見た」 という一節を思い出して、太陽と反対側の空を見上げると、うっすらと虹が出ていた。 周りはみんな俯いて歩いているから、今この虹に気が付いているのは、きっと俺だけだ。 そう思うと、ちょっといい気分だったよ。