2000 01 10

賢い猿

昨日、天才チンパンジーのアイを、ニュースで見ていた。 人並みの短期記憶を持っているのだそうだ。

その昔、人は、他の動物よりも脳が大きいことをもって、他の動物に優れているとしていた。 やがて、鯨のような大きな動物では、人よりも脳が大きいことがわかった。 すると、脳の体に占める割合が大きいことを、優秀さの根拠とした。 さらに、ある種の猿や海豚の方が、脳の割合が大きいことがわかった。 今度は、脳の皺の数で優秀さが決まるのだと言い出した。 それすらも海豚に負けて、推理力や想像力等の高度な働きによって、人が優れているのだということになった。

猿がやっていたのと同じテストをして、猿より結果が悪かった人が、へらへら笑っていた。 笑っていられるのは、そんなテストでは計れない 「人が人たる能力」 において、圧倒的に猿に勝っていると思うからだ。 チーターよりも走るのが遅くても、誰も悔しいとは思わないのと同じだな。 では、 「人が人たる能力」 の全てにおいて上回る猿が現れたとき、その猿は、人からどんな扱いを受けるのだろうか。 俺はそれを見てみたい。 とくに、神が人を作ったなんて言ってるような人が、自分よりも優秀な猿に対峙してどうするのかを。

ま、そんな猿なら、用心深く 「猿にしては賢いけど所詮は馬鹿な猿」 を演じるんだろうな。

ところで猿のやっていたテスト。 簡単そうなので JavaScript で作って見た。 猿のテスト では、猿のアイは数字7つぐらいまでクリアするのだそうだ。 猿には負けたくないもんだな、人として。