2000 07 04

ブリーダー

代わり映えが無い。 お世辞にも美味いとは言えない。 そんな食堂の飯を、行列を作って食う。

「人工授精って、精子は他人のでいいけど、卵は母親のじゃなきゃ駄目なんだよな?」

「ああ、そんなこと言ってたな」

「じゃあ、男が自分と繋がった子供が欲しいときって、どうすんだ?」

「んー… 他所で作るとか?」

「他所がありゃいいけどね。 もてない男は淘汰されるシステムだよな」

「なんで人工授精なんだよ」

「それなんだけどさ。 この会社って、男でも育児休暇取れるだろ?」

「取った人はいないらしいけどね」

「俺が取ろうかと思ってさ」

「おまえ、育児がどれだけ大変だか判ってねーだろ」

「育児休暇を取ったからって、俺が育児をしなきゃいけないってことはないだろ」

「そうかぁ?」

「そうだよ。 それで、育児休暇が始まると同時に浮気して、1年後に離婚」

「離婚?」

「そう。 んで、すぐに浮気相手と結婚して、直後に子供が生まれて、また育児休暇」

「なんだよそれ」

「これを繰り返すと、ずーっと育児休暇だろ」

「それ、なんかすげー駄目人間って感じだぞ」

「まあ、そんなことを考えてて、そういえば人工授精って… と思ったんだよ」

「いざとなったら人工授精か」

「ブリーダーと呼んでくれ」

「むしろおまえが犬だろ」

「飼ってくれるんなら、なおいいんだけどな」

「またそれか」

またそれだ。

問題
数列 2,5,5,4,○,6,3,7,6 において、○にあてはまる数字は何か?