2000 08 30

何分の1か

昼飯食いながら

「風呂から上がったとき、パンツとメガネとどっちが先?」

「あー… メガネの方が多いかな」

「その順番って、お前としてはどうよ?」

「どうって、メガネが無いと何にも出来ないからね」

「なんか、パンツより先にメガネかけてる自分ってのが、すげーショックでさぁ」

「どーゆーショックだよ」

「そーゆーショックだよ。 で、考えてみたんだけどさ」

「うん」

「裸にパンツだけよりも、裸にメガネだけの方が、文明の香りがしない?」

「そうかぁ? 裸にメガネの方が間抜けだろ」

「総額だったら、裸にメガネの方が高いぞ」

「金額の問題じゃないよ。 裸に蝶ネクタイと同じぐらい間抜けだね」

「裸に蝶ネクタイは、綺麗なお姉さんだったら、なんか嬉しくないか?」

「おおっ、それはちょっと嬉しいな」

なんて下らないことを話しているとき、エレベーター実験塔で人が死んでいたのだった。 ブレーキの故障で 100mぐらい一気に落ちて、中に入っていた作業員1人が、全身を強く打って死亡。 嫌な死に方だ。 これがまた、怪談のネタにされたりするんだろうな。

「え?」

「なに?」

「いや、今、『止めて』って」

「お前が言ったんじゃないの?」

「俺は何も言ってないよ」

「じゃあ、誰が…」

「そう言えば、このエレベーターって…」

なんて。